「みどり・山梨」は環境・平和・人権・非核・住民自治等を活動目標として掲げています。
掲載日 
    
12月27日  リニア中央新幹線の不正受注疑惑に対する声明
 →12月27日、リニア新幹線沿線住民ネットワークは、ゼネコンによる不正受注疑惑について声明を発表しました。
 
12月27日  師走の甲府でビラ配り
 12月27日の早朝、甲府駅南口で、リニア不正受注疑惑を糾弾し工事の中止を訴えるビラを配りました。通勤で急い
でいるにもかかわらず、受け取ってくれる方も多く、用意した約500枚のビラをほぼ配布することができました。(リニア・
市民ネット山梨)
当日配布した工事の中止を訴えるビラ

       


7月7日  ストップ・リニア!訴訟第5回口頭弁論と1周年記念シンポジウムの報告
 去る6月23日、東京地裁で、ストップ・リニア!訴訟第5回口頭弁論が開かれました。原告の意見陳述では、長野
から大鹿村の谷口昇さん、松川町の米山義盛さん、原告代理人の金枝真佐尋弁護士の3氏が、膨大な工事車両、
杜撰な残土計画などによる生活と自然の破壊を強く訴えました。その後、場所を衆議院議員会館へ移し、ジャーナ
リストの齋藤貴男さんを迎えて、リニアの問題を改めて考えるシンポジウムが開かれました。以下はそのレポート
です。

  →題5回口頭弁論の報告(原告団事務局)     →訴訟1周年記念シンポジウムの報告(原告団事務局)


6月9日  手入れをされて、整然とした桑畑
 6月4日、中央市の立木トラスト地で桑の木の手入れを行いました
 
5月5日  ストップ・リニア!訴訟第4回口頭弁論報告
 4月28日、東京地裁で、ストップ・リニア!訴訟第4回口頭弁論が開かれました。原告の意見陳述では、山梨から、
笛吹市議会議員の野澤今朝幸さん、甲府市在住の平川一星さん、原告代理人の小笠原忠彦弁護士が山梨実験線
が抱える問題を強く訴えました。以下はその報告です。
 
 →第4回口頭弁論報告(原告団事務局)


 口頭弁論終了後、衆議院議員会館で報告集会が開かれ、意見陳述の報告から始まりました。平川さんは「話して
いるうちに怒りが込み上げてきた」と心境を披露しました。平川さんは情報から遠ざけられていた住民に騒音被害の
深刻さを訴えることから始め、地域で運動の先頭に立って活動されている方。住民を見下すJR東海の対応、そして
県、国の無頓着な態度が目に浮かびます。水枯れ、騒音、日照被害など、今回の3者の意見陳述は、アセスの杜撰
さを改めて浮き彫りにしたようです。
 集会では法廷での弁護団の主張についても関島共同代表が丁寧に報告されました。そもそもリニア計画は施設の
内容があいまいで、例えば、静岡の導水管トンネルなど位置や大きさを表すきちんとした図面がない。「何をどのよう
に審査し、認可したのか、明らかにしろ」という主張は、住・自然環境に懸念があるにもかかわらず、JR東海に工事計
画を丸投げした国の責任を明らかにするためのものです。この原告・弁護団の主張に今回裁判長も理解を示されま
した。さらに施設の内容があいまいならば当然アセスも不十分になります。弁護団の足立弁護士が、アセスの不備
をまとめ、注目すべきは、調査項目の多くが「事後調査に丸投げ」されていることだと追求され、これに対する日常の
取り組みを集会で確認しました。
 また長野の大鹿村から近況の報告がありました。釜沢集落の谷口昇さんと弁護団で長野の山下弁護士が、突如
始まった、釜沢の非常口掘削工事の、住民を無視したいきさつについて話されました。村も集落も寝耳に水だったよ
うです。山梨で起こっている水枯れがここでも繰り返し起こるだろうと懸念。次回の口頭弁論は6月23日、その長野か
ら原告が意見陳述をおこないます。
 なお集会では、共謀罪の審議中で多忙にもかかわらず、福島みずほ議員、本村伸子議員、清水忠史議員、山添
拓議員、畑野君枝議員から連帯の挨拶がありました。「リニアと森友・家計問題は同じ、お仲間でやっている」と政治
の私物化に言及し、また「地域・地方で中小の路線が廃止される一方、なぜ巨費を投じてリニアなのか」と国民に寄
り添う、こうした見識、もっと国会の中で広まってほしい。  (赤荻記)

     
            衆議院議員会館                      東京地裁
 


4月2日 講演会に参加して~全てが敗者に終わるリニアプロジェクト

 →
去る3月25日に橋山禮治郎さんを招いて開かれた講演会のレポートです(PDF) 


3月4日  ストップ・リニア!訴訟第三回口頭弁論の報告
 2月24日、いつもの東京地裁で、ストップ・リニア!訴訟第三回口頭弁論が開かれました。山梨を午前中に出発。
地裁前に沿線各地からの支持者、原告が集まり、傍聴席98席を求めて、152人がくじ引きの列に並びました。法廷
では、裁判長から公判を進める上での争点が示され、原告の意見陳述では、岐阜県土岐市の原告和田悦子さんと
原告代理人の岡本浩明弁護士が、リニア工事のウラン鉱床を突き破る懸念を強く訴えました。以下は当日の法廷と
参議院報告集会の速報です。
 
 →第三回口頭弁論報告ニュース(速報)/原告団訴訟事務局

 前回に続き、裁判長は、国交省に対してするどい質問を投げかけた。前回は、鉄道事業法に定められた安全性や
経営性を考慮せず、全幹法だけでリニア事業を認可してもよいのか、、という問いかけでした。今回はさらに一歩進め、
鉄道事業法に照らしあわせて事業認可の前段階で下した決定に違法があれば、当然その違法性は事業認可にもつ
ながっていくのではないか、とういう考え方を示しました。国交省は、次回の公判までにこのことについての立場を文
書でまとめると答えています。閉廷後の参議院報告集会で、関島弁護団共同代表が、裁判長が整理したこの論点
を丁寧に説明されました。次回の口頭弁論は4月28日、山梨の原告が意見陳述を行う予定です。 (赤荻記)

12月25日 みどり・山梨の代表交代について
 みどり・山梨を立ち上げ、長い間代表として、多方面でご活躍された川村晃生さんが、前副代表の野沢今朝幸さん
にバトンを渡し、代表が交代することになりました。これからの川村さんは、顧問として、みどり・山梨を見守り、アドバ
イスをしていただくことになります。2016年は、ふり返ってみると、リニア問題にほぼかかりっきりの一年でした。来年
は、新代表を迎え、このリニアの取り組みを一層進めながら、環境、平和、人権、自治という、みどり・山梨の原点を
再度確かめる一年となりそうです。以下は川村前代表と野沢新代表の挨拶文です。
      
→ 代表交代のご挨拶

追記
 みどり・山梨を長く支えてこられた秀森山清水寺の須山邦昭さんが今年秋に逝去されるという悲しい出来事があ
りました。須山さんは、塩山の秀森山清水寺のご住職として、地域の無事を願い、いのちの大切さを願い、ご活躍
される一方、みどり・山梨を、事務局長として立ち上げ、川村前代表とともにその活動に尽力されました。みどり・山
梨の定例会は長い間、清水寺内で行われていましたが、在りし日の須山さんの誠実な姿、人柄が偲ばれます。
合掌。以下は川村前代表の追悼文です。

→ 須山さんを偲んで




 12月16日 ストップ・リニア!訴訟第二回口頭弁論の報告
 さる12月9日、東京地裁で、ストップリニア訴訟の第二回口頭弁論が行われました。原告を代表して、車両基地が予
定される相模原鳥屋地区に土地を所有する栗原晟さんと、原告代理人の和泉貴士弁護士が意見陳述を行いました。
陳述の中で、JR東海の地元住民に対する対応の不誠実さと、同地区に予定される車両基地がいかに深刻な被害を
もたらすかを訴えました。その後、原告代理人の横山聡弁護士から進行意見が述べられたあと、裁判長から、被告
(国側)に対して、鉄道事業法とその趣旨に関わる注目すべき質問がありました。以下は当日の報告です。
 
  → 第二回口頭弁論と報告集会のまとめです(原告団事務局)

 被告(国)は、提出された準備書面で、まるで法律の手続き通りに進めてきたからまったく問題ないと言っているかの
ようだ。だが裁判で争うことは、事業の安全性、地域の生活への影響、自然の破壊に対する懸念といった、リニアの及
ぼす全般的なリスクという中味のことである。まだまだ裁判は始まったばかりである。(赤荻記)



11月19日  リニア工事&初公判~講演と訴訟報告会
  日時:11月12日  場所:中央市玉穂生涯学習館  主催:リニア・市民ネット山梨
  第一部:講演 「リニア中央新幹線建設で私たちの生活はどうかわる?」 徳竹真人(環境地盤研究所)
  第二部:訴訟報告会  小笠原忠彦(弁護士・甲斐の杜法律事務所)
                 川村晃生(訴訟原告団長)
  
 → 講演と報告会のレポートです    → 講演の資料


5月28日 ストップ・リニア!訴訟」を、こう戦う
 途方もなく金がかかるが、どんな利益が私たちの生活にもたらされるのかいまだに不明で、どれほど自然が破壊
されるか見当もつかず、どれほど住民の生活が破壊されようとも、その責任をとるという誠実さも見られない、その
リニア新幹線の工事が始まった。数々の疑念を抱えるこの工事に対して、去る5月20日、工事計画を認可した国交
省を相手取り「ストップ・リニア!訴訟」が提訴されたが、その報告をかねて5月22日に講演会とシンポジウムが開
かれた。会場は敷島文化会館。原告、サポーター、そして工事の影響を直接受ける方の参加を集め、講演と現地か
らの報告に聞き入った。
 まず、原告団長で、リニア・市民ネット代表の川村晃生さんから提訴の報告があり、続いて、お世話になる弁護団
共同代表の関島保雄弁護士から「ストップ・リニア新幹線 訴訟をいかに戦うか」と題した講演があり、訴訟の課題
と今後の取り組みについてお話された。
 関島さんは、今回の裁判を「リニア中央新幹線が全国新幹線整備法(全幹法)及び鉄道事業法、ならびに環境影
響評価法に違反して、営業の健全性、輸送の安全性、工事の安全性、環境保全の対策がいずれも不十分なまま
工事認可したことは違法であるとし、その認可の取り消しを求めるもの」と紹介。そしてこれらの問題は認可の根拠
となった全幹法ではチェックできず、鉄道事業法で審査すべきなのにしなかったと説明。とくに南アに触れ、南アは
地震の巣で、熊本地震の例を引き、事故が起こった時の安全対策が不明であることを強く指摘した。さらに、そもそ
も民間企業であるJR東海が新幹線の建設主体となるのは異例であり、しかもリニア方式は相互の乗り入れができ
ないため、ネットワーク性に欠け、全幹法で定められた新幹線整備の目的に合わず、違法であると。
 原告適格についても詳しい言及があった。原告適格の範囲は、土地やものの権利者、日照、騒音、振動、工事車
両の影響を受ける者などが想定され、なかでも山梨の立木トラストや相模原の土地トラストは極めて有力であると。
その上で、今後訴訟では、乗客の安全やユネスコエコパークで謳う自然を享受する権利も問うていきたいとした。
 自然破壊についての懸念もあらわし、「JR東海は、十分な工事計画の情報を明らかにしないまま環境影響評価法
の手続きを進め、杜撰な環境影響評価で強引に工事を進めようとしている」と指摘。特にトンネル掘削に伴う6358万
トンに及ぶ建設残土をどこに持っていくかをほとんど明らかにしていない、掘削による地下水への影響や生物の影響
も小さいとしてその保全を確保する姿勢を示していない、と説明された。
 最後に、今後の運動についての展望が示された。「この工事がいかに南アの自然を破壊するか、住民の生活を破
壊するかを裁判を通じて明らかにし、計画の撤回を求める世論を形成したい」と。そして住民の取り組みについても
言及。南アの工事はすでに着工しているが、その残土の捨て場について認可後にこっそりと「塩島地区発生残土置
き場に関する保全について」を発表した。、こうしたJR東海の、住民を軽視した、情報を隠そうとする姑息さに対する、
住民の戦いも必要になってくると示唆し、住民と裁判との相互の関係が大切だと訴えた。
 関島さんの講演のあと、沿線住民を代表して甲府市の平川一星さん、中央市の立ち木トラストの内田学さん、南ア
ルプス市の野口治孝さん、富士川町の川口正満さんの4人の報告を交えたシンポジウムに移った。騒音について、
「5分に一回、たったの3秒だから我慢しろ」というJR東海の対応、酷過ぎないか。他方で山梨リニア促進大会での「リ
ニア工事をぜひ県内業者にやらせてもらいたい」という政治家らしき人の発言。そういう雰囲気のなかで、「多くのひと
が不安を口に出せない」という懸念も表されていた。仕方ないというあきらめの気持ちも広がっているのだろう。だが、
報告者や質問した方の土地の移転、収用にかかわる憤りと不安は重く、深刻だ。真剣なやり取りが続くなか、最後に
今後建設が予定される変電所や送電線のアセスを問うこと、リニア関連の支出に対する住民監査請求の可能性など、
今後の取り組みについての示唆も出された。
 日本は行政に権力が集中する行政国家であると、批判的な視点で、だれもが一度は高校の社会で習っているはず
である。しかし他方で、行政はけっして間違わない、行政のやることに文句は言わない、という精神の態度や習慣もい
つの間にか受け入れてしまっている。民主主義にとって好ましくないと思いつつも。誰かが言っていたことだが、リニア
の裁判はいずれこの行政国家のあり方を問う裁判になるかもしれない。(赤荻記)

 

◇(6月1日加筆)今回のシンポジウムの開催にあたり俳優の故菅原文太さんのパートナーである菅原文子さん
からメッセージをいただきました。   →菅原文子さんのメッセージ

 

 

 5月22日 「ストップ・リニア!訴訟」の提訴
 5月20日、リニア新幹線の工事計画実施の認可取り消しを求める訴訟が東京地裁に提訴された。1都6県の約
740人による訴訟で、山梨からも約150人が加わっている。東京地裁前に多くの原告・サポーターが集まり、午後
1時半に原告団・弁護団が訴状を手渡し、その後場所を移し参議院で記者会見と院内集会が行われた。またこの
日は沿線各地でも原告・サポーターによる記者会見が行われた。
 院内集会では、原告団団長である川村晃生さんから訴訟に至るいきさつについて報告があり、弁護団共同代表の
関島保雄弁護士からは訴訟の争点について説明が為された。そして弁護団に加わる多くの弁護士さんからの挨拶
もあった。
 2007年にJR東海が、単独事業として、リニア新幹線の構想を発表して以来、その事業に対するさまざまな懸念
から、当初山梨や大鹿村で始まった運動が、その後沿線各地に起こり、2009年のリニア・市民ネット結成、2013
年の沿線住民ネットワークの結成と、転機を経て、運動が広がり今日にいたっていると川村さんはふり返る。
 続けて、2011年の5月に東日本大震災直後の混乱のなか、国交省はリニア新幹線の営業と建設にJR東海を指
名し、9月にはアセスが始まったが、住民の懸念に対してJR東海の説明は、不誠実で、質問に答えず、情報を公開
しないまま2014年10月に工事の認可が下りたと内情を訴えた。
 そして「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」はこの認可の取り消しを求める異議申し立てを国交省に提出したが、
いくら待っても回答がないなか、山梨県早川町で南アルプスのトンネル工事の着工式が強行され、このままでは多
くの問題が明らかにされないまま工事が進行してしまうという懸念がおこり今回の訴訟に踏み切ったと説明した。
 リニア新幹線の問題は、長大なトンネル工事による、地下水・水源の枯渇、建設残土の処理、そして残土運搬車両
がもたらす、営業開始後のリニアがもたらす、騒音、振動、電磁波、日照への影響など多岐にわたり、それぞれの問
題が沿線各地で現れる。「住民の生活、乗客の安全、南アルプスの自然への影響に重大な問題があるにもかかわ
らず、不十分な審査と杜撰なアセスによる認可は違法である」と原告・サポーターは訴えている。(赤荻記)

◇提訴の理由、 訴訟の争点、原告団の構成について→5月20日の記者会見資料① 
 ぜひサポーターになってください。皆さまのご協力とご支援をお願いいたします。





 
 


3月5日


ユネスコ・エコパーク 
南アルプスにトンネルを掘るの?市民集会
 環境に対する深刻な悪影響が予見されるにもかかわらず、その深刻さを認識しないアセスのまま、超電導リニア
の中央新幹線計画の本格的な工事が始まろうとしている。その計画の中の最大の難関、南アルプスを貫くトンネル
工事の起工にあたり、この工事の中止を訴える集会が2月27日、中央市の玉穂生涯学習館で開かれ、山梨県か
ら、リニア沿線各地から約120名の参加者が集まった。
 集会は地質学者の松島信幸さんの講演から始まる。松島さんは長年にわたり、豊富なフィールドワークを通じて
南アルプスや伊那谷の地質を探求され、地質学に多大な貢献をもたらした方だ。そしてその見識をもとにリニアの
工事に強い懸念をあらわしている。演題は「南アルプスにトンネルはなぜ危険か。」
 松島さんはまず、南アルプスは、正しくは氏の言う赤石山地は、南海トラフから続く地層の延長にあり、予想され
る南海トラフ地震では南アルプスも震源地になることを過去の例を紹介しながら示唆した。そしてこの赤石山地は
隆起が特に激しく、地表ではいたるところで崩壊が進み、、山体の内部では、無数の断層や破砕帯が横切っている
ことを解説した。そこを貫く大深度のトンネルは、前例を見ない土かぶりや深層地下水の圧力と影響を受け、極めて
危険な状態となると説き、その工事とトンネル本体の存在がやがて山や谷の自然を壊していくという懸念もあらわし
た。松島さんは将来山が死んでしまうという。松島さんの学者としての良心と山に対する愛情を感じさせる、印象的
なことばだった。



 続いてリニア・市民ネット代表の川村晃生さんからの報告。予定されているストップ・リニア訴訟について、裁判の
性格や訴訟の論点について話された。
 川村さんはまず、「一昨年12月、沿線住民を中心に5046人もが国交大臣による工事認可の取り消しを求めて異
議申し立てをおこなったにもかかわらず、その後放置されたままである。このままでは埒が開かない。裁判を通じて
工事の問題点を明らかにしていく」と訴訟に至った経緯を説明し、連帯と支援を参加者を通じて呼びかけた。そして
裁判を進める訴訟の論点として、行政は間違わないという行政裁量権を問うこと、全幹法と環境影響評価法をもとに
したリニア事業の不法性を問うこと、さらには鉄道事業法に照らし合わせた経営や安全性などの事業の正当性を問う
ことも視野に入れている、と報告した。川村さんの報告を受けて、訴訟の準備を進めている、水俣病裁判などを担当
された弁護士の和泉さんからもお話があった。土地収用が遅れている相模原の近況に触れたあと、今回の訴訟につ
いては、まず裁判を通じてリニアの問題を世間に知ってもらうこと、そして運動と裁判が一体となっていくことの大切さ
を付け加えた。
 集会はこのあと質疑と沿線各地からのレポートが続く。東京、神奈川の川崎、相模原、、静岡、長野の飯田、大鹿村、
岐阜、大阪、そして山梨から。そのなかで、運動が停滞しているという地域の発言があった。他方で建設予定駅周辺の
自治体では情報不足からばかげた期待が先行しているというレポートも。山梨からは明かり部分の騒音、振動、日照
などの問題について発言されていた。JR東海労から連帯の表明があり、最後に工事の中止を求める集会宣言が読み
上げられ閉会となった。(赤荻記)
                        (主催:リニア・市民ネット山梨  共催:リニア新幹線沿線住民ネットワーク)
→ 2016.2.27 集会宣言
 


2月11日  安保関連法の廃止に連帯を呼びかける市民集会
 1月31日(日)、甲府市のぴゅあ総合大研修室で、「つながるちから」のテーマで安保関連法案に反対するママの
会@山梨が主催する安保関連法を取り消させるための集会が開かれた。
 第一部は、トークセッションで、弁護士、市民運動家が若者の動きやオールオール北杜という北杜市民が一丸と
な;つて取り組んでいる活動を紹介したが、都留文科大生が、孤立しつつも徐々に輪を広げている状況を話した。
第二部は政党を混じえての質疑や議論が話されたが、民主党からは、中島克仁衆議院議員が個人的立場としなが
らも、安保法制には各党と連携しながら自民候補に勝利したい旨を述べ、共産党からは花田委員長かが、野党共
闘への強い思いを語った。また緑の党・山梨も、窪田誠共同代表が困難を乗り越えて共闘をはかるべきだとの見解
を示した。出席した市民団体や市民もすべて、野党共闘を訴え、今後の各政党の動きを注視していくことになった。
(川村記)
 


10月17日


桑の木の剪定と立ち木トラスト
 10月9日の金曜日、山梨県中央市の桑畑のトラスト地で桑の木の剪定をおこなった。名札が付けられた桑の木を
一本一本丁寧に枝を切り、形を整え、下草を刈る。20名ほどの「桑の木」の小さな所有者が集まり、畑のオーナー
であるNさんの説明を聞きながら作業を進めた。
 このトラストは、リニア中央新幹線建設阻止のため、建設予定地で始めた地元住民による立木トラスト運動であ
る。すでに山梨を中心に全国からも賛同を集め、400名を超える賛同者が「桑の木」の小さな所有者になっている。
トンネルだらけのリニア中央新幹線で、地上部分はごくわずか、そしてその約7割が山梨県に集中、この桑畑はそ
の地上部分に立地している。
 桑畑に立ち、あたりを見渡すと、すぐ横を新山梨環状線道路の高架が通っている。そして計画ではさらにそれと
並行して一段高くリニアの高架が建設されるそうだ。桑の生育と日照との関係が頭をよぎる。少し先には住宅地が
見える、騒音や振動、磁界の影響といった不安もよぎる。
 リニアの巨大工事については、南アルプスの水源の枯渇といった自然破壊、膨大な残土処理、磁界予測などの
安全対策の問題などが今まで何度も指摘されてきたが、その巨大工事は、影響を受ける住民にとっては、生存権
の侵害としてあらわれる。「大丈夫です、安心してください」を繰り返すのみの建設主体当局の対応に不信感を抱く
住民、市民がここに集まっている。 (赤荻記)
                  
◇立木に余裕があり、第二次募集を始めました。
  問い合わせは→リニア・市民ネット山梨代表、川村晃生 055-252-0288)

 
5月26日 戦争法案反対 集会とパレード
 5月26日の火曜日、12時~13時に、「戦争法案反対・憲法9条を守ろう」県民共同集会実行委員会が主宰する集会
とパレードがあった。民主党、社民党などの山梨県連のほか、山梨県弁護士協会が主催団体で、300を超える人が
集まった。「みどり・山梨」からは3名が参加。パレードは甲府駅南口の信玄広場から、甲府市役所まで。TVや新聞
の取材もあった。安倍政権が戦争に向けて暴走している現在の状況下で、危機意識をもち始めている人々が増えて
いることが実感された。なお、同様の集会やデモが、次の通り計画されている。

  (1)「平和を守れ6.9緊急行動」  6月9日(火)18時~18時50分・甲府駅南口信玄広場・甲府市役所までデモ
                                  (主催・山梨護憲の集い実行委員会(みどり・山梨参加))
  (2 「憲法市民集会」  6月20日(土)10時30分~11時30分)・甲府駅北口よっちゃれ広場・パレードは北口~
                防災新館前~信玄広場            (主催・山梨弁護士会(みどり・山梨応援))


                   
5月17日  リニア着工を許さない沿線住民の集会
 5月17日の日曜日の午後、甲府市のぴゅあ総合で、「リニア着工を許さない!沿線住民怒りの集会」が催されま
した。冒頭で、主催団体「リニア・市民ネット山梨」の川村晃生代表が、「住民の理解と同意を得られないまま、
着工に踏み切ったことは許せない」という挨拶。
 続いて、ジャーナリストの樫田秀樹さんの講演に移りました。タイトルは「住民運動とリニア」。講演内容の要点は、
 (1)マスコミが、JR東海というスポンサーに配慮して、反対運動をなかなか報道しない。
 (2)アセスも杜撰で、水枯れや残土処理など大きな問題を残している。とくに静岡の大井川源流部のトンネル問
  題は危険度や住民への影響が大きい。また東濃のウラン鉱床も危ない。
 (3)このような状態でのなかで、住民運動が必要とするものは、(A)各地域を結ぶ連携、(B)インターネットの活用、
  (C)立ち木トラストのような実効性のある手段などだが、沿線住民が団結して、最後まで戦う意思が大事だ。
 ということでした。
 続いて、大鹿村住民がのみなさんのコント「リニアは理に合わない」というラップがあり、大鹿村の24時間通して行
われているJR東海の水平ボーリングを、皮肉まじりに熱演し、盛り上がりました。
 最後に東京、神奈川、山梨、長野、大阪からの現地報告と静岡、岐阜からのメッセージが読み上げられ、各地から
、JR東海の横暴さに不満が続出し、強い怒りの声が上がりました。最後に集会宣言を採択して終了。
 なお、この集会の模様は、次のyoutubeで見ることができます。
    https://www.youtube.com/watch?v=1CrfboqrFyE
    https://www.youtube.com/watch?v=-DEhm6gYWqI


3月18日  リニア・院内集会の開催
 3月18日、午前11時より、参議院議員会館でリニア中央新幹線建設に反対する院内集会が開催された。主催はリ
ニア沿線住民ネットワークで、約80名が参加。国会議員も穀田恵一、小池晃、福島みずほ氏ら6名が参加した。
 始めに東京、神奈川、山梨の各地の現地報告があり、JR東海のずさんな説明会の実態が報告された。続いて、
五十嵐敬喜法政大学名誉教授が、「リニアと国の責任」と題して講演、マスコミが国民的議論を要望しているのに、
国会での議論が乏しいこと、実質的議論は自民党のリニア特別委員会での検討のみで、国民的関心はほとんど
無いことが問題だと指摘した。また橋山禮治郎千葉商大大学院客員教授は「JR東海はリニアに持ちこたえられる
か」との議題で講演、大きい工事リスクと赤字操業は必至で名阪間の延伸工事は困難となり、JR全体の再編問題
も暗礁に乗り上げる可能性があると述べた。
 いずれもリニアの失敗が国全体に大きく影響を与えるとの悲観的見通しを明らかにした。
 最後に国交省の担当職員が住民ネットからの質問に答えた。それによれば、異議申し立てが3か月を過ぎても
何ら対応がないことについて、現在審議しているとのことを繰り返すばかりで、全く見通しを明らかにせず、また
各地の説明会の不十分さについて尋ねると、場所によっては、4時間もかけて説明会を開き、丁寧に対応しようとし
ているなどと述べて、まったく不誠実な対応であったために参加者から怒りの声が上がり続けた。

3月14日   学校給食のシンポジウム
 地元の食材を学校給食に取り入れようとする動きが各地で広がっている。安さや効率を求める時代にあって、他方
でこどもたちに安全で新鮮な食材を届ける、生産者とつながることによって農と食の理解を深める、さらには農による
まちづくりや地域おこし、といった意義が改めて見直されているからだ。
 こうしたなか、3月14日に甲府の男女共同参画推進センターで甲府の給食を考えるシンポジウムが開かれた。まず、
甲府市議の山田厚さん、山城有機農業研究会の森本まさるさん、県立大看護学部助教の小尾栄子さん、「甲府の給
食を考える会」の堀田史恵さんら4人の報告があり、続いて報告をもとに、甲府市の学校給食の現状、そして給食の
地産地消を進める上での課題について活発な意見が交わされた。そのなかで、甲府の給食に占める県内産の食材
の割合がかなり低いという報告に戸惑いも。自然が豊かで放射性物質の影響が低いといわれる山梨でなぜ?という
声が上がっていた。
 このシンポジウムの様子は山梨日日新聞に掲載された。→こちら
 
森本さんと学校給食そしてまちづくり
 シンポジウムのなかで、甲府で米づくりにたずさわっている森本さんは、食べ物の安全性は、遠いところでつくられた
ものよりも、生産者の顔が見える地場の食材の方がより信頼できる、と明言。さらに、地域・地方の衰退、農業の衰退
が進むことに危機感をもち、オルタナティブな地域デザインとして、「農のあるまちづくり」を提言、そこに地域再生の可
能性があることを示唆した。
近郊農業を育て、人と食と農を結ぶ新しいコミ ュニケーションをつくり出す。そしてそれが
循環型社会を志向する経済のかたちをも生み出すのだ。
 なにから始めたらよいのか。子どもは地域の宝と考える森本さんは、給食に注目。地場の食材を積極的に使い、農
と学校をつなぐ、学校給食の地産地消にとりくむ決意だ。そのつながり方は多様で、流通の問題、費用の問題、さらに
は学校で出た生ごみのたい肥化と、意外と奥が深く、シンポジウムでは各地の成功事例が紹介された。

      

 


9月23日   日本景観学会シンポジウム「巨大構造物と景観」の開催
 9月23日(火)に、法政大学で、日本景観学会が主宰する、巨大構造物をめぐる景観問題が、シンポジウム形式で
議論された。取り上げられたのは、リニア、メガソーラー、国立競技場、巨大防潮堤の4つで、リニアについては、「リ
ニア市民ネット」の川村さんが、リニア全体の問題と景観について報告した。そのなかで、山梨県の明かり区間にお
ける、景観についてのアセスのずさんさを指摘し、また岐阜県可児市の、久々利大萱地区における志野焼古窒群と
いう、歴史的景観を分断する破壊問題についても報告された。
 いずれの場合も通底することは民意が反映されないシステムの問題ということになり、、ここを打ち破るための議
論となり、住民投票などの有効性が話題となった。


9月13日   「ストップ・リニア山梨大会」開かれる
 「リニア市民ネット」が主催団体に加わった、「ストップ・リニア山梨大会」が、9月13日(土)敷島総合文化会館で開
かれた。「リニア市民ネット」代表の川村さんが、冒頭でリニアをめぐる現状と課題を報告、続いて、ジャーナリストの
斉藤貴男さんが「安倍政権と原発・リニア」と題して講演した。斉藤さんは安倍政権下で原発の再稼働やリニアが国
家プロジェクトで進められるのは、海外へのインフラ輸出の一環としてもくろまれているためで、輸出する以上日本で
原発やリニアが動いていなければならないとして、ショウルーム的役割を強調した。この斉藤さんの論は、『G2』(講
談社、14’9)に、「原子力立国と新しい帝国主義」という論文に掲載されている。
 続いて各地からの報告に入り、東京、神奈川、山梨、長野、静岡、岐阜の各地から、運動の現状を中心として、ス
ピーチがあった。とくにルート上に住む住民からは、騒音や電磁波被害に対する強い懸念が訴えられ、また、岐阜
からは「リニアを考える岐阜県民ネットワーク」という、全県的な団体ができたことも報告された。


 2014年7月21日  静岡でリニアの集会を開催
 7月21日(月)に、静岡市の静岡労政会館で、リニア新幹線沿線住民ネットワーク主催による全国交流集会と講演
会が開催された。静岡での開催は、同ネットワーク主催によるものとしては、初めてのことだが、これは6月に静岡で
「南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡」が立ち上げられたことによっている。静岡県はリニア新幹線の
中間駅は設置されず、ただ県北部を通過するだけだが、トンネル掘削による影響の大きさが明らかになり、同ネット
ワークの立ち上げに至った。
 午前中の全国交流会では、神奈川、山梨、静岡、長野、岐阜などから問題点や課題が報告されたが、神奈川県
相模原市に予定されている鳥屋地区の車両基地問題や、山梨県南アルプス市甲西町の高架による通過問題、また
静岡県の大井川の毎秒2トンという水量減少問題、及び、南アルプスのエコパーク登録とトンネル掘削との関係など
が、重要課題に位置付けられそうに思われる。
 一方、午後の講演会では、佐藤博明静岡大学名誉教授が特別報告として「南アルプスの自然と残土への影響」と
題して講演し、トンネル掘削による残土を南アルプスやその周辺に廃棄することがもたらす自然破壊や、南アルプス
のエコパーク登録への影響に懸念を示した。つづいて柴崎直明福島大学教授が「大井川の水・地下水への影響」と
題して講演し、リニアのアクセスにおける地下水の調査が極めて古い手法でおこなわれており、より新しい方法で正
確なモデルを示すべきだと指摘した。これはいままで地下水の知見をもたなかった沿線ネットとしては新鮮な指摘で、
リニアのアセスの全体に波及する問題もあると思われ、今後、アセスの不備をさまざまな観点から考えていく必要性
を実感した。
 翌日22日、数名で大井川を遡り、数か所の残土置き場の位置を確認しながら二軒小屋まで行き、源流部を調査し
た。残土置き場は、主に中部電力が水力発電所を建設したときに出た残土を、大井川に廃棄し、それが洲を形成し
ている地域に集中しており、JR東海が近場での近場での残土廃棄場を苦労して探している状況が実感された。片道
4時間を超える調査だったが得る所が多かった。
 


6月16日
 

すぐろ奈緒さんを国会へ!! ―すぐろ奈緒さんとの意見交換会から
 すぐろ奈緒さんのその「人となり」に直に接してみよう。そして、そこで生まれる熱い気持ちでこれからのすぐろ奈緒
さんの参議院選を、「緑の党」の参院選をともに戦い抜こうと、そんな考えから、先日6月16日に「すぐろ奈緒さんと話
そう」が企画されました。
 当日、甲府市勤労者福祉センターには「緑の党・山梨」のメンバーを中心に、20人ほどの方が参集しました。すぐろ
奈緒さんとの意見交換に入る前に、住民運動による脱原発社会の実現がいかに成されたか、そんなドキュメンタリー
である『シェーナウの想い』を、まず参加者みんなで観ました。このドキュメンタリーは、ドイツの南西部の小さな町シェ
ーナウ市の住民グループが、1990年代に、市民による電力供給公社を独占電力会社との闘いに勝ち抜いて設立した
という、脱原発への先駆的で、象徴的なドキュメンタリーです。脱原発をめざす多くの仲間に、また脱原発の手前で足
踏みしている多くの仲間に、ぜひ見ていただきたいと思います。
 さて、すぐろ奈緒さんとの意見交換会ですが、すぐろ奈緒さんは、自己紹介に入る前、いきなり、この『シェーナウの
想い』を受ける形で、昨年視察されたドイツの自治体における脱原発・自然エネルギー活用の現状報告を熱く語って
くれました。マイウェイハイムという自治体では、自らの自治体で使うエネルギーの9倍もの自然エネルギーを生産し、
生産されたほとんどの電力を余剰電力として売電していることや、また、ドイツでは56の自治体がエネルギー100%
自給を達成しているということ、ドイツ国内で自然エネルギー関連で38万人の新たな雇用を生み出しているということ
など、実際にその目で見てドイツの脱減発・自然エネルギー活用の現状を、日本で十分可能であると、熱い思いを込
めて報告してくれました。
 自己紹介では、自分がどうして政治家(現在・杉並区議会議員)になろうと思ったか、その点を中心に話されました。
まず、中学の時、自分が住んでいた栃木の鍋山で、ゴミ処分場の建設計画が持ち上がり、地元の方々の反対運動に
共鳴し、反対署名活動の小さな(?)リーダーとして、駅前や街中で一生懸命に署名を集めた。その経験が、政治家
志向への第一歩であったと話された。そして、もう一つの政治家志向のきっかけは、大学卒業直後のアメリカが中心
となったイラク攻撃に対する反戦活動、それと時を同じくした中村敦夫さんの参院選への支援活動であったと話され
た。
 また、第一期阿部内閣の時、教育基本法の改悪に対し、社民党や共産党まで党派を超えた結集を作り上げる中
で、反対運動を展開したことや、つい最近においては、子宮頸がんワクチンの危険性と無効用性について、杉並区
議会で取り上げ、その接種に異議を唱えたことをなどもこれまでの活動の一環として紹介された。(なおこの6月一
四日に厚生労働省は子宮頸がんワクチンの危険性を認めその推奨を控える方針を公表した)。
 すぐろ奈緒さんとの意見交換に設定されていた1時間30分は、このようやすぐろ奈緒さんのお話に加え、参加者
から選挙情勢に関する質問や、党としての外交政策に関する質問・意見、そして教育のあり方や、官僚制の打破の
難しさ、また、効果的な選挙戦術など、多様で活発な意見のやり取りの中で、瞬く間に過ぎてしまいました。
 意見交換の時間としては、参加者誰しも充分であったとは思わないでしょうが、しかし、すぐろ奈緒さんの「人とな
り」を知る上では十分であったのではないでしょうか。参加者誰しもが「すぐろ奈緒、国会に送り込むべし!!」と深く
確信されたことでしょう。そして、そのためには「もっともっと熱くなって、すごろ奈緒・緑の党への支援を訴えていこう
と強く決意されたことでしょう。    (野沢今朝幸記)



 6月7日  「NO!リニアデー」行動に参加
 6月7日、東京で「NO!リニアデー」行動がとりくまれ、山梨からも川村、霜田、城、田辺の4名が参加した。2時に国
交省前に集合、30名余りの人々が国交省会議室において、署名提出と行政交渉を行った。国交省からは環境対策室
の松村昇課長補佐ら5名が対応。「リニア計画の凍結!再検証を求める署名」を中心として1800筆ほどの反対署名を
提出したあと、リニア計画に対する国交省の態度をただしたが、納得いくものではなく、JR東海の説明やアセスに対し
て、もっと指導力を発揮するよう強く要望した。
 続いて衆議院第一議員会館会議室において、院内集会が開かれた。佐々木憲昭議員の連帯の挨拶のあと、三つの
ミニ講演が行われた。
  「南アルプス長大トンネル工事の危険性」 松島信幸
  「南アルプスの地殻変動、活断層、東海地震」 河本和朗
  「リニアと人間ー衰亡への軌道」 川村晃生
の三つで、前二者は南アルプスの地質構造の分析をもとにトンネルを掘ることの危険性を説き、後者はスピード化する
文明によって人間の終局への道筋が見え始めてきたことを解説した。
 そのあと辻村千尋氏(日本自然保護協会)の「リニアと環境破壊」と題する話があり、アセスの問題点を指摘した。最
後に意見交換があり、大鹿村から参加された方や東京・神奈川の方からリニア計画に対する疑問や批判が次々に開
陳された。6時に終了し、そのあと記者会見を行って終えたが、議員参加が少なくて残念(選挙前の金曜日では仕方な
いが)。次はもう少し良いタイミングで院内集会を開き、超党派の反リニア議員連盟成立の道筋がついたらいいと思う。
                                                                (川村記)


 5月21日  緑の党、脱原発キャラバンで山梨へ
 緑の党は5月5日から、今年7月の参議院議員選挙のキャンペーンをかねて、脱原発全国キャラバンを開始し、5月
21日山梨に来県した。メンバーは緑の党の参議院選挙立候補予定者の杉原浩司さんのほか、木村隆文さん(緑の党
国際・渉外担当)と八木さとしさん(緑の党副運営委員長)の3名で、山梨からは、川村、野沢、石原、田辺、槙田、武藤、
篠原、城、森本らが加わった。
 長野県から入ったこともあり、午前中は北杜市小淵沢町で4・3ひろばの方々を中心とした20名ほどの市民と交流、
原発問題と中心に緑の党の政策をめぐり意見交換をした。つづいて北杜市明野町の産業廃棄物処分場の入り口付
近で、処分場反対派住民と意見交換をしながら、同処分場の問題点などを学んだ。その後穴山町にて昼食。
 午後は2時30分から、山梨県知事政策局の方に、浜岡原発の稼働中止とリニアによる自然破壊の独自検証を要請し
たが、いずれも消極的な回答にとどまった。なお要請は、緑の党と緑の党・山梨の連名で行った。3時から記者会見を
行ったが(山梨日日、朝日の5月22日付の新聞に記事あり)、そのあと甲府市内の街宣活動に移り、市内の東西南北
にわたるコースを周走後、甲府駅前で杉原、木村両氏が演説、山梨のメンバーはチラシ配りを行った。許可されたの
が30分であるため6時45分に終了、一同甲府市塩山に向かい、交流会を催した。9時頃に日程を終え、散会した。
 盛りだくさんの行事をこなして大変な一日だったが、緑の党の理念や活動が浸透する一助にはなったであろうし、北
杜市在住の女性が緑の党・山梨に新たに入会するという成果もあった。ただ、駅前のチラシ配りでは、チラシを受け取
る人が予想外に少なく、政治への関心がだんだんと希薄になっているように感じ、危機感を覚えた。 (川村記)
  
  


 
 5月12日  広瀬隆さん講演会「リニアと原発」を開催
 5月12日、敷島総合文化会館で、リニア・市民ネット山梨主宰の、広瀬隆さんの講演会が行われた。「リニアと原発」
と題し、120名ほどが参加した。
 講演は、リニアの構造から始まり、南アルプスの自然破壊、断層の危険性をはじめとして、リニアの問題点を指摘、
とくに電磁波の危険性を詳しく解説した。
 また福島原発事故による放射能汚染の実態に触れ、自身の東京都杉並区の土壌汚染が2011年11月時点で17,160
?/㎡という高濃度のものであることを明らかにし、甲府市は新宿の42分の一程度とされた。しかし日本中がすでに汚
染されており、再び西日本が日本海側で事故が起これば、この国に住むことはできないと述べ、今後大地震の発生に
よる原発事故発生の可能性とともに、リニアも大惨事を引き起こすであろうことをさまざまな角度から論証した。
 講演後、質疑応答に入り、次代のエネルギー、原発を推進する闇の勢力、民意を反映しない政治など多岐に及んだ
が、聴衆の中に県庁職員の方がおり、リニアにいて、問題を論じることがタブー言うよりも、多くの職員はそもそも問題
があることに気付いていないし、気付こうともしないという指摘があった。どの世界でも同じだが、人間の考える力がど
んどん劣化しているように思う。自ら問題を掘り起こさないマニュアル人間化が進んでいる。
 講演会終了後、広瀬さんを囲んで交流会が開かれ、20名ほどが参加した。 (川村記)


 9月30日  リニア沿線住民集会とその後の経過

 去る9月30日、甲府でリニア計画に反対する沿線住民の交流集会が開かれ、東京、神奈川、山梨、長野、岐阜をは
じめ、沿線各地から多くのひとが集まった。当日は午前中に山梨県内のリニア実験線延伸工事現場を視察、昼過ぎに
集会の会場へと移った。午前の視察では予想を上回る約80名が参加、午後の交流集会では172名が集まる。台風が接
近する中での久々の反リニア集会であった。
 繰り返すまでもなく、リニア中央新幹線計画は、南アルプスの自然破壊、トンネル掘削にともなうさまざまな問題、そし
て膨大な電力消費、電磁波の被害などさまざまな懸念を抱え、指摘されてきたが、昨年5月、震災と原発事故で国民が
大きく動揺しているなか、この整備計画は半ば強引に決定された。そして、現在は環境アセスメントの手続きが進められ
ている。今回の集会にはこのアセスに意見書を提出した人も多く参加しているはずだ。
 午前中の現場視察では参加者からさまざまな声が上がったようだ。花鳥山展望台から見ると、トンネルを出たあとの
高架橋工事が想像以上に進んでいることがわかる。「これは実験線の延伸と言いつつ、事実上、営業線の工事ではな
いか?」、また「高架橋の真下に民家が立ち並ぶが、日照、騒音など住環境の問題は?」など、ため息と疑問の連続だっ
たようだ。目の前の事実はすでに語っている。
 午後の集会では、まず、各県の現地からのレポート。「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」の天野捷一さん、
浅香きみ江さんから始まり、山梨から「みどり・山梨」の野沢今朝幸さん、石原英次さん、富士川町の田中真由美さん、
長野から「飯田リニアを考える会」の片桐晴夫さん、大鹿村の河本明代さん、岐阜からJR東海労の荻野隆一さんへと
レポートは続いた。それぞれの地域は、今後反対運動の象徴的な核となるかもしれない地域である。レポートを受けて
シンポジウムも行われ、報告者の天野さん、野沢さんに加え、岐阜・中津川から野田契子さん、長野・下伊那から地質
学の松島信幸さんら4人のパネラーと「リニア・市民ネット」代表の川村晃生さんの司会で、これからの取り組みの方向
性について意見を出し合った。
 
 
 南アの地質の脆さとトンネルの危険性について、また岐阜南部のウラン鉱床のことなど地質・自然にかかわる話から
工事による生活環境の侵害のことまで多岐にわたる話が続いた。そのなかで、今後の取り組みのヒントになりそうな話
として、山梨の工事現場のレポートが示唆に富むと思う。それは、具体的な運動はまだ成り立っていない、しかし。リニ
アは「夢の」と言われてきたが、工事が進んできたところでは、どんどんその夢が覚めてきて、逆に疑問の声が出てき
ている、という内容の話だった。湧水の枯渇、日照権、騒音、さまざまなことが目の前に現れてきたのである。「住民」な
らではの切実な疑問だ。
 さらにシンポジウムでは、今後の方向性として、すそ野を広げる運動のかたちと政治への働きかけ方に集中して意見
が出された。いつものことであるが、時間が押し迫り、議論までには至らなかったが、運動のかたちとしては、沿線団体
のネットワークを立ち上げること、その新たなネットワークを基盤に全国的な運動にしていきたい、その中で、政治への
働きかけを模索していく、というおおざっぱではあるが、今後の方向性が示され、確認された。最後に「リニア新幹線は
いらない」甲府アピールを採択して閉会、外は風雨がかなり強まっていたが、集会の会場は最後まで熱気に包まれて
いた。
その後のこと
 10月13日に東京、神奈川、山梨、長野、岐阜の4地域の代表が集まり、新しい組織名と当面の活動について話し合わ
れた。新組織名は「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」。当面の活動は、統一行動として、署名活動と国会議員への
働きかけ、統一リーフレットを作成する、1月に新組織の立ち上げ集会を、脱原発運動と連携をとりながら、神奈川の相
模原でおこなう。各地域では、月一回の参加団体による何らかの活動をおこなう、などが決められた。そして、みどり・
山梨では新しい組織の立ち上げにあたり、県内での住民交流会などを考える方向。・・・・・さて、何といったらよいのか、
今までのリニア・市民ネットとどう違うのか?そして新組織との関係は?また、各地の住民団体と代表者会議?との関
係は緩いのか、強いのか・・・・・・今一つかたちのイメージが湧いてこないのだが。
ひとこと
 開発に反対する運動は、ようするに、資本の自由に対して、こちら側の自由=「生」を対峙させる運動だ。こちら側とは
資本の自由によって切り捨てられ、犠牲にされる者のことである。今日、世界中で反貧困の直接行動が起こっているが、
そこにある対峙関係と基本的には同じ。そして、リニアも同じことが言えるはずだ。しかし、リニアについてはこの対峙が
なかなか見えてこない。あるいは、見えてはいてもなかなか伝わらない。
 一方、開発に反対する運動には、自然保護、持続可能な社会、脱経済成長などさまざまな「知」による啓蒙的な立ち
位置もあるが、無視されるか、場合によっては反感すらもたれる。特に貧困層からだ。そもそもこれらの「知」は矛盾や
錯綜を抱えている。
 「リニア・市民ネット」の今までの活動も、そこでの「知」は極めて貴重なものであったし、今でもそうだ。しかし、運動が
社会に根を下ろしたとは言い難いし、ヘゲモニーをとる見せ場もなかった。とはいっても、まったく成果がなかったわけ
ではなく、2年間にわたる沿線シンポジウムの成果が今回の住民集会だと言える。
 これからのことであるが、運動の社会的基盤は資本の自由=暴力性に対峙する私の自由=「生}への欲求である。
この欲求は開発に反対する運動や反原発の運動だけではない。この欲求は社会のいたるところでさまざまなかたち
で現れている。この社会的基盤にどのように根を下ろすことが出来るのか、難問ではあるが、運動の今後はここにか
かっていると思う。自由への欲求でつながるのだ。その時、「知」のあり方みたいなものが改めて問われることになろう。
リニアにおけるこの欲求は未だ不確かであるが、今後建設工事が進むにつれ、一層自覚されてくるのではないか。
                                                                (赤荻記)
 
 
 

7月28~29日
 緑の党結成~脱原発の声が高まるなかで
 
 日本でも、原発廃止を強く訴え、世界の環境保護派と連帯して、国政進出を目指す緑の党が結成された。正式名
称は緑の党 GreensJapan 。その結成総会とイベントが東京で、7月28日、29日の両日にわたって開催された。「み
どり・山梨」のメンバーも多数、この新しい結成に加わり、「みどり・山梨」副代表の窪田さんは緑の党・全国協議会
委員に選出された。緑の党の設立母体となった「みどりの未来」からのつながりである。

  結成総会

 28日の総会では、党の規約、基本政策が承認され、さらに、来夏の参議院選、次期衆議院選に向けた取り組み
も決められた。すでにマスコミ等の既報通り、「再生可能なエネルギーで雇用を生み、即時原発ゼロを目指す(須黒
共同代表)」と宣言、国政の場での議席獲得を目指す決意。翌29日は結成を祝う「キックオフ!イベント」が行われ、
会員・サポーターのほか、一般の参加者も加わり、和やかな雰囲気の中で、ドイツ緑の党副代表、連邦議会議員の
ベアベル-ヘーンさんら内外の来賓の熱いメッセージに聞き入った。

  イベントのひとこま 
 
 モデルとするヨーロッパの緑の党の基本理念は非暴力、エコロジー、参加民主主義。環境保護運動から出発
したが、反貧困、反差別、多様性の尊重なども重要な政策課題だ。1998年成立のドイツの社民党政権に続き、
今年5月に誕生したフランスのオランド政権でも入閣している。
 原発に反対する怒りの抗議が続いているが、議会=政治へとつながるチャンネルをどうやってつくるかが今後
問われてくるのではないか。さらに、脱原発には、新しい社会や経済をイメージすることも大切だろう。そう考えた
時、緑の党の立ち上げは意味のあることだと思う。
 立ち上げには、全国各地から環境問題に関心をもつ個人、団体、そして地方議員が結集。この輪が広がり、日
本でも、国政の場で活躍する政党となりますように。機関誌「みんなのみどり」の次号で全国協議会委員に選出さ
れた窪田さんのレポートを掲載します。 (赤荻記)


7.29 国会大包囲

 緑の党の結成イベントを途中で抜け出し、国会大包囲行動に合流。日比谷公園から国会正門前に向かう。それ
にしても暑く、眩暈がしそうだったが、途中の経産省前のテントによって、お茶を一服、これで生き返る。正門前で
は、6時半ごろから人が集まりだし、どんどんどんどん、7時過ぎには数えきれない人で溢れかえった。そして、
歴史的瞬間・・・・・目の前で、正門前の路上で、一斉に人が歩道から車道に溢れてきたのだ。
 デモや集会はそれぞれ政治的なメッセージを持つ。これは、議会制民主主義を補完する、という意味において。
しかし、デモや集会にはそれだけでは言い表せない何かがある。たとえは、存在自体が抵抗や不服従のメッセー
ジとなることだ。個人の自発的な参加でこれだけの象徴的で、大規模なものになっている。この抗議行動の中に
いて、何かあのルソーの言う「一般意思」のようなものが見えてくるようでもあった。脱原発はまだまだこれからで、
さまざまな場で結集と連帯が大切になると思う。(赤荻記)


 国会正門前に集まる


 車道に躍り出た



 国会正門前で、緑の党

 
 


 
 7月30日~8月3日  夏休み保養キャンプ


 福島県内の小2から中1の子どもたち16名を、7月30日から5日間、ここ山梨に招いてもてなしました。「いのち・
むすびば」が中心となって多くのボランティアスタッフが協力した5日間でした。愛宕山少年自然の家に宿泊し、フ
ルーツ公園や本栖湖を訪ね、キャンプファイヤーやバーベキュー、水遊び、みんなで輪になってのつどい、・・・子
どもたちの笑顔がうれしかったです。
 福島では、外遊びや水遊び、大きく呼吸することさえもままならず、そのことを思うと、この5日間はあまりにも気
休め的で心が痛みますが、最終日の3日は元気いっぱいの子どもたちをスタッフ一同、涙で見送りました。
 ご協力して下さった皆さまには深く感謝いたします。                         (武藤・赤荻記)




 7月27日  甲府でも再稼働反対デモ

 山梨でも多くの団体が東北に向けて手を差し伸べています。そして、「原発の再稼働を阻止する」べく首相官邸前
の抗議集会に呼応して「甲府でもやるじゃん」ネットを立ち上げました。
 毎週金曜日の午後6:00甲府・信玄公前から1キロほどのデモ行進に参加することで、原発の恐ろしさを政府に
再確認させ、次世代の子どもたちに惨禍を残さないために、一人でも多くの皆さん、共に声を上げていきましょう。
                                                         (武藤・赤荻記)


   
 7月16日  東京・代々木公園で”さよなら原発~10万人集会”

 あの大事故から数えて1年と4か月、東京の代々木公園に10万人を超える人々が集まり、原発廃止を求める集会
が開かれた。主催者発表は17万人、強い日差しの中、全国から抗議する人たちが集まり、みどり・山梨もその中に
加わった。
 昨年9月の明治公園の時は主催者発表6万人、主催者発表を比較すると今回はざっと3倍である。労組の動員の
他に、ネットで情報を知り、あるいは仲間を誘いあい、駆け付けた人たちの参加が予想以上に多かったという。毎週
金曜日の首相官邸前抗議行動の影響がかなりあるように思う。原発の危険性が自覚され、現政権に不信感や怒り
を持ち始めた人々が広範囲に増えている。



 公園に集まった人たち

 それにしても、とにかく暑かった。はっきり言って、あの炎天下での集会は苦行そのもの?高齢者の方も多くいた
のに。しかし、全国から17万人の人が「原発いらない」の一心で駆け付けたのだ。これはすごいことである。どこへ
行っても人のうねりと旗の林立。そして、みどり・山梨はおじさんおばさん中心だが、会場では若い人や家族連れも
かなり参加していた。これは3.11以前のデモや集会には見られなかった光景で、なにか社会の底で静かな、しかし
、大きな変化が始まっているのかもしれない。
 一応、集会のメインはサッカー場につくられた第一ステージ。呼びかけ人である内橋克人さん、大江健三郎さん、
落合恵子さん、鎌田慧さん、坂本龍一さん、澤地久枝さん、瀬戸内寂聴さん、さらに賛同者である広瀬隆さん、福
井から中蔦哲演さん、福島から武藤類子さん、アートの奈良美智さんが原発廃止への思いとアクションについて
発言、会場から拍手と歓声が沸き起こる。一応といったのは、このメインステージの他にも3つのステージが設けら
れ、同時並行でトークやライブがおこなわれていたからだ。さらに、公園内の広場のあちこちで露店、パフォーマン
スもあり、どこへいっても参加者で溢れていた。まるで「祭り」のなかにいるようだった。今回の集会は、メインステー
ジはあるものの、あえて中心を意識しない、参加団体、個人の自由な活動に委ねられたようだ。
 集会終了後、原宿、渋谷、新宿の3コースに分かれデモが行われた。相変わらずデモの列は分断されていたが、
集会に参加した人の多くが加わり、路上に出て、旗やプラカードを手に、「原発いらない」、「再稼働反対」、「福島を
返せ」、「未来を返せ」とシュプレヒコールを繰り返した。

 デモに向かう時

 原発反対の運動には多くの人たちがかかわってきている。60~70年代で原発に反対していたのは主に農業・漁業
に従事する人たちで、地域の住民の生活を守る戦いであった。チェルノブイリ以降は、都市の中産階級がこの運動
に加わる。その先頭に立っていたのが環境保護団体、労働組合、消費者運動、家庭のお母さんたちである。そして、
3.11以後は新しい若い人たちの抗議が加わっている。その背景には、新自由主義やグローバリズムによる今日的な
貧困、格差、差別がきっとあるはずだ。
 今回の大集会では、変わらず労組系の旗が目立っていた。確かに動員による参加も多かったようである。しかし、
注目したいことは、何の組織にも属さない多数の個人が仲間を誘い合い、集会・デモに加わり始めたことである。
この変化は一過性なのか、7.16あたりがひとまずの頂点なのか、それとも、今後、政治や選挙を動かす力になって
ていくのだろうか。
 他方、運動は大きくなればなるほど「分断」の力が加わる。外部との関係、たとえば体制の仕掛けやキャンペーン、
そして内部の相互の関係のなかで。福島の武藤さんは「分断のワナに落ち込むことなく、賢くつながっていきましょう」
と呼びかけ、発言を締めくくっていたが、このことばがとても印象的だった。そして、運動のこれからを考えつつ、今、
福島では何が起こっているのか、このことにも深く目を向けたいと思う。
 次回の集会は秋に行うとのこと。政治や選挙の動向も気になるところだ。 (赤荻記)

  

 5月26日  明野処分場シンポジウム~安全と赤字のゆくえ
 
 
 5月26日、甲斐市の敷島総合文化会館で明野処分場問題のシンポジウムが開かれた。現在、明野産業廃物最
終処分場は、事業者が絶対大丈夫と言っていたにもかかわらず、その安全性と財政に大きな赤信号がともってい
る。処分場の莫大な赤字が、結局、納税者としての私たちに降りかかってくることは容易に想像できる。他方で、同
処分場に震災ガレキを搬入する要請もあったようだ。こうしたなか、明野の問題を、明野の人たちだけでなく私たち
県民の問題として捉えてみよう、このような趣旨でシンポジウムは企画された。
 報告者は弁護士の梶山正三さん、明野処分場対策協議会の大崎喜久江さん、いのち・むすびばの中茎佳奈子
さん、北杜市議会議員の篠原眞清さん、笛吹市議会議員の野沢今朝幸さん、司会はみどり・山梨の川村晃生さん。
出席を予定していた山梨大学助教の坂野斎さんは所用で欠席、司会が代わってレポートを読み上げた。参加者は
89名。 報告者のみなさんは、活動の場こそ異なるものの、この明野処分場問題に向き合い、考え、そして行動す
るひとたちだ。
 梶山さんは環境問題に精通し、また、弁護士として多くの産廃処分場裁判に関わっている。報告では、事業者や
行政の体質を厳しく批判する一方、住民運動のあり方にも苦言を述べていた。事業者や行政の体質の根本は「黙
って従え」であり、明野の不満や怒りもここに集中する。しかし、行政を批判をしながら、行政依存から抜け出せて
いない、「ガス抜き」でしかない安全管理委員会を相手にすることは愚かなことと指摘し、他の方法の可能性を示唆
した。このことについて、北杜市議会議員の篠原さんは、梶山さんの指摘に理解を示す一方、ものを言う場はいま
のところ、安全管理委員会しかないと説明し、事業団のウソに対抗するためには、市民の側の科学者が必要であ
ることを強調された。出席予定だった山梨大の坂野さんは、住民の側に立ち、遮水シートの破損について安全管理
委員会で意見を述べている。
 大崎さんは、処分場開設以来、モニタリングポストの観測を続け、データ化している対策協のメンバーである。今
回のシンポジウムではそのデータを公開し、水質汚染の状況を説明され、他方で住民の意見が反映されない状況
のなかで、処分場の管理運営に住民が参加できる仕組みづくりを訴えた。同様の住民不在という視点で、笛吹市
議会議員の野沢さんは、境川に予定されている一般ゴミの処分場建設をめぐる笛吹市の現状を引き合いに、地域
の住民に対して説明が不十分なまま進められていること、そして責任の主体がわからない行政の構造があること
も指摘した。明野の歴史が繰り返えされるのであろうか。
 中茎さんはいのち・むすびば~放射能からいのちを守る山梨ネットワークのメンバーである。お話は、明野処分
場の問題を、国家当局が進める震災ガレキの広域処理を批判する立場から捉えたものであった。明野の処分場
に震災ガレキが持ち込まれる可能性、さらに福島の高汚染地域の産業廃棄物までもが持ち込まれる可能性も訴
えていた。
 報告が一通り済んだあと、時間の余裕はなかったが、質問・議論タイムとなった。他県からの搬入の可能性はい
かに?~公害防止協定では県内のみ。ガレキの広域処理を進める背景は?~新基準(放射能対策)の設備を導
入するにあたって、環境省の新しい利権がありそうだ。また、広域処理による汚染の拡大がどこに住んでも同じと
いう気持ちにさせるのではないか。遮水シート破損の原因かもしれない処分場の滞水は?~滞水を一度すべて
排水する必要がある、しかしそれには巨額のお金がかかる・・・・など。時間があればどれも意義のある議論に発
展したかもしれない、そんな印象を受けた。
 財政上の赤字については語られなかったが、それでも安全性のことを中心に示唆に富む報告がなされた。その
なかで、震災ガレキについての報告は県民全体に関わってくる問題であった。最後に、今後に向けての、とりくみ
ついての決意文がシンポジウム実行委員会から表明され、参加者の間で了承された。
 なお、今回の開催にあたって、事業を行う県当局や県環境整備事業団にも出席を依頼したが、「それらの問題
について県議会や安全管理委員会で説明し、理解を得ているので、改めて別の場で議論する必要はない」として
依頼は断られたそうである。
 
<後記>
◆環境運動にとって、専門家の存在はとても大きい。明野でもそうである。そして視野を社会に拡げると、私たち
の生活は大中小さまざまなシステムによって成り立っているが、専門家はそのシステムの司祭者であるかのよ
うだ。御用であれろうが、なかろうが、私たちの判断は彼のことばに依存している。近代とはそういう時代なのだ
ろう。これはありがたいことではあるが、怖さも感じる。
◆震災ガレキの広域処理に反対する、このことに異存はない。しかし、ガレキ広域処理の反対運動にはどうも違
和感をおぼえる。それは、現在進行で岩手、宮城、そして福島で大量の放射性ガレキが焼却され、処分されてい
る、このことについての異議申し立てが無いからだ。むしろ、被災地の人たちの、自分たちのところで処分し、復興
のための資材としてリサイクルしたいという意見を、暗に反対のために利用してきたのではないか。これについて
は反省の気持ちもある。問題は「どこで処分するのか」に先行して、「どういうふうに処分するのか」にある。現実に
被災地で進行している大きな力の前で、なかなか難しいことかもしれないが、このことについて発言し、働きかけて
いくことが本来的な「絆」なのだと思う。
 なぜ、震災ガレキの広域処理なのか。シンポジウムでもいくつか意見が出された。どの意見もひとつの事実であ
ろう。しかし、真の狙いは国家の統治に関わることにある。それは、国家への強引な求心力であり、かつ国民の間
に分断をつくることなのだ。                                     (赤荻記)  




  
 
 4.21  シンポジウム・あなたの真下をリニアが通る~リニア中央新幹線は必要なの?

 4月21日の土曜日、神奈川県の川崎市でシンポジウム~「リニア中央新幹線は必要なの?」が開かれ
た。多くの川崎市民と共に、みどり・山梨からも8名が参加した。
 JR東海のリニア中央新幹線計画によると、そのルートは、東京の品川を出て神奈川県に入り、川崎や相模
原の地下400メートルをトンネルで西へ縦断することになっている。かつてない大規模工事で、地下水脈への
影響や立坑からの騒音、振動など健康への影響も懸念されるところだ。しかし、JR東海や行政からは相変わ
らず何も情報が出てこないようで、建設の着工が迫ってくるなか、川崎をはじめとする首都圏の住民の間でも
この計画を危ぶむ声が大きくなっている。今回のシンポ開催にはこのような背景がある。
 他方でリニアが孕む問題には、地域の住民や環境に対する影響とともに、巨額の工事費を必要とするおカネ
の問題、原発数基分といわれる電力消費の問題、電磁波の健康問題、超電導リニアの技術的な問題なども
指摘されている。シンポジウムは、住民の住民による問題意識から出発して、これらのさまざまな視角からリ
ニアの問題を可視化しようとする試みとなった。
 会場では、地元住民のなかに、一昨年来のリニアの沿線シンポで出会った顔馴染みの姿も多く見られ、参加
者は164名であった。

   パネルディスカッション

 講演では鉄道ジャーナリストの梅原淳さんとリニア・市民ネット代表の川村さんのお話を聞く。梅原さんのお話
は多岐にわたっていたが、その中で、技術的な問題として、リニアを動かす超電導磁石が実は未完成の技術で
実用化のめどが立っていないこと、また、大深度地下の工事は過去に経験がなく、騒音や地下水などの環境
への影響が心配であることを話され、計画の見通しの甘さを指摘していた。その上で、超電導リニアの開発は断
念され、現在の新幹線方式での建設に切り替えられるのではないかと推察している。一方、川村さんは文明論
的な視点からリニアをとらえる。スピードや効率を求める経済が人間不在の社会をつくる、その象徴がリニアだ
と説く。この経済が人に競争を強い、ストレスを生み、生を犠牲にする、さらにエネルギーの浪費をももたらすと
いうことを、夏目漱石や本川達雄、ミヒャエル・エンデの著作を引用しながら話された。
 講演のあと、パネルディスカッションに移った。パネラーは講演者の梅原さん、川村さん、リニア市民ネット事
務局懸樋哲夫さん、JR東海労書記長の小林さん、川崎市議の猪股美恵さんらの5人である。コーディネーター
は脱原発かわさき市民の天野捷一さんがつとめた。ディスカッションでは、講演者の二人のほか、懸樋さんか
らは車内で予想される強い電磁波のこと、小林さんからは会社経営陣の傲慢さや会社が主張するリニアの必
要性のおかしさ、猪股さんからはリニアの計画が地方の自治を無視して進められていることについいてそれぞ
れコメントがあり、質問が寄せられた。
 最後にシンポジウム・アピールが提案され、満場の拍手の中で採択された。
 川崎市は、戦前から多くの工場が稼働し、労働者の街として発展してきた歴史をもつ。日本の経済繁栄を下か
ら支えてきた街であるが、その反面、様々な公害に向き合わなければならなかった。その一つが工業用水のため
に過剰に地下水を採取、それによって大規模な地盤沈下が起こったことである。石油危機以降は収まりつつある
が、大深度地下のリニアのトンネル工事はひょっとするとまたこの問題を引き起こすことになりはしないか、こん
なことを考えながら会場をあとにした。 (赤荻記)

 
 3.20  原発いらない!3.11福島県民大集会に参加して

 あの忘れられない日からちょうど一年、2012年3月11日、福島の郡山で集会が開かれた。会場となった郡山
市開成山野球場は手入れが行き届いた綺麗な野球場で、1万6千人の人が鎮魂と脱原発のアピールのために
集まった。その様子は個人、団体のブログやHP、そしてYouTubeなどの動画で詳細にレポートされている。みどり
・山梨も8名がこの集会に加わった。

 郡山開成山野球場
 
 集会に先立つ午前中に、郡山市街の2つの場所で集会主催者によるシンポジウムが併催され、その1つに参加
する。会場は4つのスペースの分かれて、”3.11後のドイツの状況”、”福島での診療の現実”、”避難者の声”、
”ストップ・上関原発”をテーマに、レポーターを囲んだ討論が進行した。”3.11後のドイツの状況”では、ドイツか
らFoE(環境団体ネットワーク)のフーベルト・ヴァイガーさんらが、「日本へ千羽鶴プロジェクト」で集まった折り鶴
を持って来日、レポーター役を務め、チェルノブイリのときと今回の3.11以後のドイツの状況を丁寧に説明された。
 ”避難者の声”では、実際に避難された方の話を聞くことができた。避難の現状について、避難先のあたたかい
受け入れをレポートする一方、住民票、子どもの学校問題、家族のあり方、そして仕事のことなど避難で直面す
るさまざまな現実の問題に話は及んだ。また、福島における当局やマスコミの情報操作の問題も強く指摘、その
状況下で、なによりも放射能汚染について知ること、そして福島から声をあげることの大切さを訴えていた。「放射
能から子どもたちを守らなければ福島の未来はない」、「福島の医者たちに声をあげさせろ、医者の良心がこれか
らは問われてくる」のことばがとても印象的だった。

 集会はオープニングコンサートで始まった。コンサートでは「決意」と題した和合亮一さんの詩が朗読され、加藤
登紀子さんのメッセージソングへと続く。和合亮一さんの詩は福島を愛し、福島で生きることを誓った詩、加藤登紀
子さんの歌は「今どこにいますか」という題で、被災したひとたちに気を配り、語りかける歌だった。
 コンサートに続いて、呼びかけ人を代表して清水修二さん(福島大学副学長)、連帯を代表して大江健三郎さんが
あいさつのことばを述べ、原発の無い社会に向かうメッセージを、口調は穏やかであったが、強い意思で示された。

 集会のハイライトは「県民の声」であったと思う。14時46分からの一分間の黙とうをはさみ、6人の県民がスピー
チをおこなった。それぞれが避難の体験を語り、怒り、無念、悲しみ、苦しみ、不安、そして希望を交えたメッセージ
が読み上げられた。山形へ子どもたちとともに疎開した母親、二本松で震災後も有機農業を継続している農家、相
馬町で夫婦で漁業に携わっていた方、飯館村で高原野菜を作っていた元農家、警戒区域の富岡高校から郡山へ
避難した高校生、浪江町から避難した御高齢の方、それぞれの「場」から発せられたそれぞれの心の叫び、訴え
であった。
 「原発がなければ、津波の被害にあった人を助けに行くことが出来ました。それを思うと怒り、悲しみでいっぱいで
す。人の命も守れないのに電力とか経済とかいっている場合じゃないはずです・・・・・線量が高い郡山で生活するこ
とに不安をもっていますが、おじいちゃん、おばあちゃんを置いて移住するjことはできません・・・・・私は原発につい
て何も知りませんでしたが、今、私はここに立っています。私たちの未来を一緒に考えていきましょう」。聞き違いが
あるかもしれないが、これは郡山に避難した高校生のことばである。優しさや配慮が被災者として突きつけられてい
るようでかえってつらい、”がんばれ”という言葉も嫌いだと、つらい心情も打ち明けていた。胸を打たれる思い。福島
であれ、日本のどこであれ、私たちは彼女が向き合おうとしている現実から逃れることはできないだろう。
 6人のそれぞれが表現することばは違っていたが、共通することはただ一つ、脱原発・反原発への想いであった。
 集会終了後、郡山の市街でデモが行われた。

◆郡山へは車で東北道を北上したが、車中においたシンチの示す数値が那須の手前あたりから急激に上昇、0.4
μ?/hを超える。車から降りて計測したら・・・。郡山に着き、開成山公園で計測、1μを超えて2μの手前で止まる。
地面の直置きでは最大4.87μ?/h。会場の野球場では駐車場で1.46μ?/h、外野芝生席が1.28~1.34μ
?/hだった。,郡山市街では、放射線計測器が設置されているところは0.4μ?/hを示し、持参したシンチもほぼ同じ
値。しかし、相対的に低い数値はそこのところだけ、少し離れると、いたるところで0.8~1.5μ?/hが計測された。
相当深刻な状況で、福島の人たちが不安を抱くのも当然である。放射線の感受性が高い子どもたちは・・・・・
チェルノブイリの事例をしっかり学ばなければ・・・・・ 国、東電の責任はとてつてもなく重い・・・・・
◆8名のうち6人が残り、翌日に地元の市民団体の除染作業を手伝う予定であったが、あいにくの天候で雪のため、
中止となった。ときを改めて。                                   (みどり・山梨  赤荻記)




  3.1  集会~「山梨県民と放射能でつながるゆるやかなネットワーク」

 3月1日の甲府中部公民館。「山梨県民と放射能でつながるゆるやかなネットワーク」と題したネットワークづくり
の集会が開かれ、40数名が集まった。みどり・山梨も参加した。
 集会でレポーター役を務めたのは呼びかけ人でもある小河原律香さん。福島でピアノ講師をしていた小河原さ
んは東京や北海道へ一時避難後、昨年の11月に甲府へ移住、今年の2月末に「いのち・むすびば(放射能から
いのちを守る山梨ネットワーク)」を立ち上げた。
 集会は小河原さんの自身の活動レポートから始まった。その内容は、福島のこと、北海道での活動のこと、そ
して今年2月に行われた「放射能からいのちを守る全国サミット」のことなど多岐にわたっていたが、それぞれの
話で共通していたのは、「子どものいのちを守る」という視点である。放射能問題を多面的に考えつつ、大人はも
とより子どもたち、福島の子どもたちの移住や一時疎開にどのように取り組んだらよいのか、このことについて、
彼女の熱意が伝わってくる集会であった。
 集会の後半では、新しく立ち上げたネットワーク「いのち・むすびば」の具体的な計画が提案された。
 「いのち・むすびば」でこれからやってみたいことは・・・
 〇食材や土壌などの放射能検査
 〇2泊3日程度の福島の小学生を対象にした短期疎開(音楽会や富士登山、キャンプ)
 〇放射能問題、移住問題について定期的な説明会の開催
 〇行政との連携(福島の人たちの移住等にかかわる)・・・などなど
 山梨で、福島とつながりながら、放射能問題にどのように向き合っていったらよいのか、参加した人たちみんな
で意見を出し合い、最初の集会は幕を閉じた。第二回の集会は3月11日(日)の2時~5時、甲府市の北東部市民
センターで予定。関心のある方、一緒に活動してみたい方、どなたでも参加できます。

◆史上最悪ともいえる福島原発事故から一年が過ぎようとしている。今年は希望、怒り、忘却が複雑に絡み合った
一年となりそうだ。復興・復旧が進められていくのだろうが、他方で、チェルノブイリ、スリーマイルなどの過去の原
発事故を教訓とする、やらなければならないことがあるはずだ。「いのち・むすびば」に期待。
◆3月1日の渓流釣り解禁をまえに、関東~東北の各漁協で淡水魚の放射能汚染を調査した。その結果をみると、
かなり汚染され、すでに食物連鎖が始まっていることがわかる。そして、当たり前のことであるが、人間もその食物
連鎖のなかで生きているのだ。来年はもっとひどいことになるだろう。継続した調査が必要だ。
                                                     (みどり・山梨 赤荻記)


 2.12  フクシマの今と山梨~甲府で集会

 去る2月12日、みどり・山梨の企画で”フクシマの今と山梨”と題する集いが開かれた。前半は原子力資料情報
室の伴英幸さんを招いて講演がおこなわれ、後半は福島から避難された方のスピーチで進行した。
 伴さんは、昨年の3.11以降、事故に関する重要な情報とメッセージを発信し続けている。今回の講演では大きく、
①福島原発事故で起きたこと、②事故後の現状と問題点、③私たちにできることの三つの範囲に分けてお話され
た。内容は多岐に亘るが、そのなかで事故については・・・
 事故は未だ収束せず、今も壊れた原子炉から6000万?/㎏の放射能が出続けている、循環冷却も凍結等でうま
くいっていない、そして、4号機の燃料棒プールが今とても危険な状態にある、とも。そもそも、溶け落ちた燃料棒が
どこにあるのかもわからず、事故の経過が実はよく解っていないのだ、12月16日の首相の収束宣言はまったく根
拠がない、などのことを解説しながら強調された。
 ガレキについてもふれ、、各自治体の放射性ガレキの受け入れが放射性物質の拡散につながると危惧を唱える。
さらに、使用済み核燃料や廃炉廃棄物の扱いについて何も決まっていないことも改めて指摘された。その他、福島
県民の避難の状況、除染活動の結果、損害賠償制度、飲食物の汚染などにも資料をもとに言及された。
 最後に、私たちにできることとして、脱原発の世論を広めること、生活のなかでのエネルギーの見直し、政策決定
に参加することが提言され、講演は締めくくられた。
 
 講演終了後は福島から避難したSさんとTさんのスピーチへと続く。Sさん夫妻は避難を希望していたにもかかわ
らず、つてがなく諦めかけていたところ、たまたまボランティアで福島に来ていた北杜市のNPOと出会い、その縁で
山梨に来たそうだ。山梨では農業を始め、わりあい楽観的に暮らしているが、7か月になる子供がいて、今は元気
だが、今後、被曝していないか、DNAが傷つけられていないか、スピーチの中で心配されていた。また、福島を出
て今回のことを客観的に考えることができて良かった、とも。そして、離れるチャンスをもっと提供してほしいと要望
されていた。
 Tさんは山梨の知人を頼りご両親と笛吹市に避難した。しかし、そのご両親が最近福島に帰りたいとの思いを
強く持ち始めたそうで、近く帰る予定だそうだ。山梨に知り合いが出来て残念だが、との思いを添えて。Tさんはスピ
ーチの中でガレキの問題にふれ、「放射性物質に汚染されたガレキは原発のあるところに集めるしかない」と述べ
た。郷里の福島のことを想えば、さぞや無念で複雑な気持ちもあろう、その上でのTさんのことばには重みがある。
また他方で、山梨なら山梨で、友人や知人と話し合い、議員を巻き込むような関心を持ち続けてほしい、とも。フク
シマの問題は福島だけの問題ではないのだ。そして、解決に向けての政治の力、責任も厳しく問われてくるのだ
ろう。                                          (以上 みどり・山梨 石原&赤荻記)

 

  

 

12.16    明野処分場の搬入再開で抗議集会

 去る12月16日、遮水シート損傷事故により操業を停止していた明野の廃棄物最終処分場で、1年2ヶ月ぶりに
廃棄物の受け入れが再開されることを受け、安全性を問う地元住民ら約70名が処分場前に集まり抗議集会を開
いた。みどり・山梨からも数名が参加した。
 
 

 処分場を運営する事業団によれば、再開の経緯を、安全管理委員会で事故原因は建機の作動によるものと
ほぼ特定され、安全性も確認されたから、としている。しかし、住民は納得していない。リーダー的立場の対策協
では、観測井戸のデータ等の分析を自前で続けているが、侵出水しているのではないか、またデータの開示が
不十分、とくに操業停止前後のデータが隠されている、と不信感を募らせている。そして事故原因の究明につい
ては、他の可能性を示唆、、未だ不十分であると強く疑問を投げかけている。

 

 早朝から処分場の入り口前ではじまった集会では、対策協の篠原さんらが同処分場問題の経過や問題点をア
ピール。10時ごろ、搬入車が到着すると、操業再開の旨を伝える事業団と「原因究明は不十分」と抗議する住民
との間で、しばらく押し問答が続く。といっても、住民側の質問に対して、安全性は確認された、個々の質問には
答えられない、質問があれば安全管理委員会へ文書でを繰り返すばかり、どこまでいっても平行線。やり取りが
続く中、納得できない住民を前に搬入車は処分場内に入ることができず、搬入は中止された。
 
◆何よりも地域住民との合意形成が大切であるが、そもそもの建設当初にこのことが軽視され、ボタンの掛け違
いがはじまったのではないか。住民の声を聞き、合意形成に気を配るなら、水源の地に産廃の最終処分場をつく
るという判断は容易にはできなかったはずである。単に手続きとしての合意形成ならいくらでもできる、問題はそ
の中身なのだ。
◆この日以降も住民の抗議行動は続き、廃棄物の搬入は一度も行われていない。そして、対策協の申し入れを
受けたかたちで、12月27日に横内知事・県環境整備事業団理事長と住民団体の明野廃棄物最終処分場問題対
策協議会(対策協)との間で協議が行われることになっている。        (みどり・山梨 赤荻記)

 
 
 9.19   明治公園~さようなら原発1000万人にアクション

 9月19日、東京の明治公園は人とプラカードで溢れかえっていた。市民・労働団体をはじめ、多くの個人参加を
集め、主催者発表6万人、みどり・山梨からも会員を主体に16名が参加。これまでの日本の反原発運動の歴史
の中で、これほどの人が集まった集会・デモは記憶が無い。
 集会では、呼びかけ人である鎌田慧さん、大江健三郎さん、内橋克人さん、落合恵子さん、澤地久枝さん、そし
てドイツからフーベルト・ヴァイガーさん、俳優の山本太郎さん、福島から武藤類子さんらのアピールが続き、熱気
の中、集会後は3コースに分かれてデモが行われた。
 反原発・脱原発がもはや議論の余地が無い選択であること、そのために何よりも私たちが自らの意思を表明する
こと、そして福島との連帯の大切さが参集した多くの人の心を捉えていたのだと思う。
 これほどの規模でしかも集会のもつ意義の重大さにもかかわらず、マスコミの報道は少ない。しかしネットでは、
さまざまな団体や個人が動画やブログを通じて集会やデモの様子を詳細に紹介している。
 私たちは政治を動かすことができるのだろうか。今後、さようなら原発の1000万人署名の取り組みを継続し、
年明けの3月に集約集会が開催されるようだ。

  
      
                               9.19 明治公園

  




 9.11   脱原発甲府デモ

 9月11日(日)午前11時、みどり・山梨の呼びかけで脱原発甲府デモを甲府で行いました。参加者は約80名。
6月11日と同様に甲府駅南口の信玄公像前の広場に集合、平和通りを下り、裁判所前の角を東進、銀座通りを
経て柳町岡島前を通ったあと、東京電力山梨支店前でシュプレヒコールをくり返しました。車から手を振ってくれる
人もいて、市民の共感が得られたデモだったと思います。
 「原発反対」「すべての原発を廃炉に」「東京電力は被災者に賠償せよ」などど訴えましたが、当日東電は休日の
ため人影はありませんでした。
 また機会を捉えてやりたいと思います。皆さんもぜひともご協力ください。



 

9.10
 

 自然と環境を守る全国交流会~海、山、いのち それともお金? 

 9月10日、慶応大学の三田キャンパスで「自然と環境を守る全国交流会」が開催され、自然破壊と向きあう全国各
地の市民団体が参集した。みどり・山梨からも基調講演を行った川村代表をはじめ4名が参加。交流会は午前と午後
に分かれ、午前の部で講演、午後の部では5名のパネラーを軸に白熱したディスカッションが行われた。

 講演では、まず川村晃生さん(全国自然保護連合代表、慶應大学文学部教授)から「いま私たちに求められている
こと」と題した基調講演があり、近代の中で失ってしまった自然とのつながりや精神的なものの大切さを夏目漱石や
宮沢賢治を引用しながら話された。
 次にジャーナリストの横田一さんは「自然を破壊する公共事業の裏側」を、沖縄の泡瀬干潟、辺野古そして群馬の
八ッ場ダムを引き合いに、政治家と企業との関係に焦点を当てて話された。まさに裏側に真相あり、であった。
 最後に原子力資料情報室の伴秀幸さんは「脱原発とエネルギー政策の転換」と題し、原発事故については地震の
影響を過小評価している、事故後の放射能汚染についてはその深刻な状況をはっきり言うべきと述べ、さらに再生可
能エネルギーの見通しやエネルギー政策の制度改革についても言及された。

 午後の部では泡瀬干潟大好きクラブの水野隆夫さん、原子力資料情報室の澤井正子さん、高尾山の自然をまもる
市民の会の橋本良仁さん、八ッ場あしたの会の渡辺洋子さん、リニア・市民ネットの懸樋哲夫さんの5人のパネラーに
よる現場からの報告があり、その後、3.11の認識、マスコミのあり方、権力の中の御用学者などをテーマとする質疑
応答に移った。やり取りが続く中、重要さを増すインターネットの位置づけやNHK報道の評価へと話題は広がり、会場
は大いに白熱した。

 最後に交流会の締めくくりとして参加団体による次の9つの決議文が発案され、満場の拍手の中で了承された。
                   (みどり・山梨が参加する「リニア・市民ネット」の決議文は全文をリンクで掲載します)
 

 1.エネルギー政策の転換と原発の廃炉等を求める決議             「日本消費者連盟」
 
 2.リニア中央新幹線計画の中止を求める決議       
       「リニア・市民ネット」
 
 3.バイオ施設の法・社会的規制の強化を求める決議      「バイオハザード予防市民センター」

 
 4.セシウム汚染汚泥の水源地への埋め立て即時中止を求める決議      「小櫃川の水を守る会」

 
 5.東京湾三番瀬の人口改変に反対し、真の環境改善策とラムサール条約登録を求める決議
          
                                    「三番瀬を守る連絡会」

 
 6.アサリを絶滅に追いやる設楽ダム建設計画の即刻中止を求める決議
「アジアの浅瀬と干潟を守る会」
 
 7.新内海ダム計画の中止を求める決議             
 「寒霞渓の自然を守る連合会」
 
 8.「瀬戸内法」の抜本的改正を求める決議                  「環瀬戸内海会議」

 
 9.泡瀬干潟・浅海域の埋め立て工事の中止を求める決議     「ラムサール・ネットワーク日本」

  

 

8.23 □   明野産廃処分場問題で4名が意見陳述

 8月23日(火)に、明野産廃処分場の監査請(注)に関する意見陳述が甲府市の恩賜林記念館であり、「みどり・山梨」
からも4名(うち1名は代述)が意見の陳述を行った。
 まず明野町の大嶋正道さんが、同処分場の経営面における県及び事業団の予測がかなり甘い、根拠のないもの
であることを30分ほどかけて説明した。続いて同町の山本守さんが同処分場の選定過程の不透明さや行政の無反
省な態度を批判した。
 そのあと「みどり・山梨」の武藤恵子さんが、財政の逼迫した中で県税による赤字の補填は許されないことを主張し、
次に須山邦昭さんが、山本県政を「ほっとけない!」と批判して登場した横内知事が、なぜ明野処分場を継続し赤
字を出したのか、行政の面子ゆえなのかと疑念を呈した。
 続いて川村が住民の合意形成がないまま処分場の建設に踏み切ったことが、すべての不幸の発端で、経済性、
安全性の上で取り返しのつかぬ事態立ち入った県政を批判し、最後に窪田誠さん(川村が代述)が、川村と同様に
地元住民の予測が現在の収益性、安全性のマイナス面においてあたっていたことを指摘した。そしていずれもこの
処分場はできるだけ早く営業を中止するよう求めた。
 そのあと、県側からの陳述があったが、法律に違反するものは何もないの一点張りで、何ら反省の態度は見受け
られなかった。
 監査の結果は9月20日までに公表される。                                  (川村晃生記)

(注) 明野産廃処分場の監査請求(7月20日提出)・・・・・山梨県民(113人)が請求人となって、山梨県知事に対し、
明野処分場に係わる公金支出に関して、是正措置を求めたもの。同処分場を運営する事業団に対して今後県が貸
し付けを行わない、補助金を支給しないなどの措置を請求している。その理由は、膨大な赤字が積み上がる同事業
の維持・継続のために公金を支出することが山梨県の財政に莫大な、かつ、回復困難な損害を与えるから、である。
請求では、明野処分場の事業継続と地方自治法第2条第14項、地方財政法第4条第1項との関係にも言及している。
同処分場は公共関与型の産廃処分場として2009年に開業したが、早くも開業2年目で約35億円の赤字が見込まれ、
黒字化の見通しも立たず、今後はさらに赤字額は膨れ上がると予想される。また、2010年1月には遮水シートの破損
事故が起こり、同年10月より廃棄物の搬入受け入れを停止しているが、破損事故による水質汚染が危惧されている。




7.18 □  緊急シンポジウム~「どうする原発?どうするリニア?」

 7月18日の祝日、神奈川の相模原で、緊急シンポジウムが開かれた。脱原発の世論が高まるなか、多大な電力
を必要とするリニアと原発との関連性を意識したシンポジウムである。参加者は235名、相模原市はリニアの中間
駅に予定されていて、地元からも多くの参加者が集まった。

◆特別講演   「今、原発・福島・リニアを考える」
          講師  荻野晃也  電磁波環境研究所所長 元京都大学工学部講師
◆パネルディスカッション
          司会  川村晃生   慶応大学教授  リニア・市民ネット代表
        報告者  橋山禮治郎  千葉商科大学大学院客員教授
               荻野晃也   電磁波環境研究所所長 元京都大学工学部講師
              赤堀ひろ子   生活クラブ生活協同組合・静岡 顧問
              野元好美    相模原市議会議員
「浜岡廃炉要望書」「集会宣言」採択




 荻野さんの講演は、自身の反原発運動との関わりや「原発の秘密主義」から始まり、電磁波のこと、中性子のこと、
そして放射能の健康被害へと話は進んだ。健康被害については「日本は放射能の影響についてルーズである」と
いい、「チェルノブイリでは癌以上に免疫不全がさまざまな形であらわれ、大きな問題となっている。今回の原発事
故でも癌のみから見過ぎている」との指摘。どの話も研究者としての詳細なデータが土台にあり、示唆に富む講演
であった。最後に、「これからの21世紀は縮小したかたちの優しい社会をめざす」という提言も。
 パネルディスカッションでも、それぞれの報告者から資料を基に貴重なレポートが相次いだ。
 橋山さんはリニア・市民ネット結成以来、沿線シンポジウム等で尽力された方で、『必要か、リニア新幹線』(岩波
書店)を著している。今回の報告は今までの経済性、技術性、環境という個別の問題点から、それらを土台にしつ
つ、より根源的で文明論的な視点に向かうお話であった。氏はリニアと原発を考える時の共通の視点として、「安全
な社会をどうつくっていくのか」、「文明論的な視点の大切さ」、「巨大技術のもつ問題点の共通性」を上げている。
 赤堀さんの報告は、生活クラブの浜岡原発への活動を振り返り、そのきっかけの話から始まった。そして、3.11
以降の生活クラブの脱原発への取り組みへと進んだ。そのなかで、自らをノイズィマイノリティ、うるさい少数派?と
位置づけているというお話も。なるほど、これは脱原発の活動に関係する多くの人が同様に意識してきたことなの
かもしれない。また報告の中で、多大な電力を消費するリニアは原発とともにいらない!には大いに頷く。
 野元さんからは、リニアをめぐる相模原市の状況と検討の視点について報告があった。氏は市会議員としての多
忙な活動にもかかわらず、この問題にも関心を寄せている方である。相模原市はリニアの中間駅に予定されてい
るが、その2200億円とされる駅の建設費に関わって、今後の検討の視点が話の中で示された。①どんどん厳しく
なっていく市の財政状況、②駅建設の負担についてはJR・国・地元の間で何のルールもない、③市民の意向把握
の必要性を上げ、特に①については資料を基に具体的な指摘でもあった。また、リニアによる地域活性化の不透明
性についても市民派の立ち位置からいくつかの疑問を投げかけていた。



 報告後、参加者からの質問が寄せられた。〇電磁波の影響、〇駅建設費の負担割合、〇浜岡をめぐる利権、
〇リニア乗降客の予想、〇住民投票の可否・可能性、〇原発の廃炉費用など・・・また、日本で緑の党を、もっと女性
の参加を、なども会場から投げかけられた。そして参加者の中から、上関原発反対運動の方、神奈川選出の山崎誠
衆院議員、JR東海労の方によるそれぞれの熱いメッセージや提言を頂いたことも記しておく。
 最後に司会の川村さんから、リニアの消費電力についての短いコメントあり。それは、検証しなければならない電
力予想のことである。大切なことは瞬時のピーク電力であり、この電力量が常時必要となるのだ。これがリニアの
必要とする電力量の正しい捉え方であり、国土交通省の答申で示された低い数値はこのピーク電力を指しておらず、
本当の電力量は明らかにされていない。おそらく原発を数基増設しなければリニアを動かすjことはできないであろう
と・・・・・・・
 閉会に先立ち、「浜岡廃炉要請書」と「集会宣言」が参加者の多大な拍手の中で採択された。

◆ 巨大な技術はその維持のために巨大なシステムを必要とする。そもそもにおいて、多大な電力を消費するリニ
アは、巨大な電力システムを前提としなければ成り立たないものである。原発はその巨大な電力システムのよい例で、
リニアと原発は深く結びつく。そして、今日の私たちはこの巨大な電力システムとつながるさまざまな社会システムに
依存して生活しているのだ。とすると、リニア、原発の向こう側に何を求めていったらよいのだろうか。それには科学
技術の問題だけではなく、システムのあり方、人の生き方、社会や経済のあり方などの問い直しも課題となってくるは
ずだ。今回のシンポには何かディープなテーマが潜んでいる。



◆ 今回のシンポでは、開始前の午前中に、会場近くのJR横浜線・橋本駅周辺で、シンポのチラシを関係者総出で配
った。もちろん、シンポへ足を運んでもらうことが第一の目的であったが、それよりも、何よりも、問題を知ってもらい
たい、メッセージを伝えたいとの思いがあってのことである。受け取ってもらえない、思いのほか受け取ってくれた・・・
悲喜交々の中での街宣だった。次回のシンポはどこだろう。



 




 
6.6  □
 ・
6.16
  
 甲府市議会と山梨県議会「国に原子力政策の転換を求める請願書」を提出

 みどり・山梨では、別紙のような請願を、甲府市議会と山梨県議会に提出しました。
 甲府市議会には6月6日に、石原剛さん、内藤司朗さん、清水英知さん(以上日本共産党)、山田厚さん(社民党)
の4名を紹介議員にお願いして提出しましたが、残念ながら環境水道委員会で「継続審査」となりました。
 また、山梨県議会には6月16日に、小越智子さん(日本共産党)が紹介議員になって下さり提出しましたが、6月
23日に負託の委員会が決定するとのことです。
 市議会も県議会も、全員の議員に紹介議員なって下さるようお願いしましたが、市議会は4名、県議会は1名のみ
で、残念な結果になりました。


6.11 □   甲府で脱原発デモ~さよなら原発・大行進
 
 「6.11脱原発100万人アクション」の中で、全国各地の人たちとともに、甲府でも脱原発のデモを行いました。
みどり・山梨(主催)、4月3日のひろば、山梨9条の会、とめよう戦争への道・100万人署名運動、ぼくと未来のネッ
トワーク、測定器47台プロジェクトなど県内各グループの参加もあり、約90名のデモ行進。小規模でしたが、思い
思いのプラカードを手に、道行く人にメッセージを伝え、最後に東電山梨支店前でシュプレヒコール。また、福島の
大熊町から避難されたご夫婦も参加され、お話を伺う。林業をやっていたそうですが、なんともやりきれない事情で
した。やはり、原発はいらない!

  甲府駅南口~平和通り~銀座通り~東電山梨支店へ

                                   

当日の映像は岩上さんのサイトの「6.11完全ライブ中継プロジェクト」アーカイブで見れます http://iwakamiyasumi.com/




4.11 □  「福島原発事故に関する緊急の要望書」を東電に提出

 4月11日に、「福島原発事故に関する緊急の要望書」を、東京電力株式会社社長あてに、山梨支店を通じて提出。
メンバー4名が参加した。要望書を受け取った東京電力山梨支店の総務グループマネージャー広瀬邦彦氏は、「お
預かりして上の者に伝えます」と答えるのみ。そこで福島原発の事態が一定程度収拾されたら、回答を欲しい旨伝え
た。回答するとの返答があった。
 また、要望書の提出とともに、「原発事故の情報を早く伝えてほしい」、「回答の手立てを早く欲しい」と要請した。同
席したメンバーの城伸一さんも、「止めよう戦争への道!百万人の署名運動・山梨連絡会」を代表して申し入れ書を
提出した。   


 
3.27 □
   リニアシンポジウム~in名古屋
 
 コーディネーター 川村晃生(慶應大学教授  リニア・市民ネット代表)
 パネラー      橋山禮治郎(千葉商科大学大学院客員教授 アラバマ大学名誉教授)
            荻野晃也(電磁波環境研究所所長  元京都大学工学部講師)
            松島信幸(地質学者・伊那谷自然友の会常任委員)
            高原順哉(JR東海労働組合中央執行副委員長)
            
 3月27日(日)、名古屋のウィングあいちで、リニア中央新幹線を考えるシンポジウムが開かれた。今回は東京、山梨、長野、岐阜、愛知と続く沿線シンポジウムの最後ということもあって、地元市民のならず、首都圏からも多くの参加者が集まった。また、東北地方太平洋沖大地震を受け、福島第一原発の事故についての緊急講演がパネラーのひとりである荻野晃也氏からなされた。氏は、電磁波問題のみならず、1970年代より原発推進に警笛を鳴らし続けてきた研究者でもある。地震・津波と原発との関係、福島第一原発の現状と今後の問題点などに話がおよび、多くの質問が参加者の中から発せられた。
 緊急講演の後、本題のシンポに入った。シンポはコーディネーター役の川村晃生氏と橋山禮治郎氏、荻野晃也氏、松島信幸氏、高原順哉氏の4人のパネラーの間で進行した。それぞれ、今回の沿線シンポで尽力された方々である。
 橋山氏はリニアと在来線の非ネットワーク性、そして経済性などの視点から、改めて、リニア推進の目的と可能性に疑義を投げかけた。荻野氏は電磁波の健康問題の説明のあと、リニアの電磁波の数値が公開されず、隠されている現状を憂い、これは原発事故における情報隠匿と同じ構造であるとも指摘した。松島氏は活断層、トンネル発掘の廃土、水源の枯渇など多岐にわたる話を通じて、南アルプスにおけるリニアトンネルの危険性、問題点を指摘した。その中で、南アはフィリッピン海プレートの日本列島への沈み込みの最先端に位置し、二つのプレートの境界にあって、崩れた岩盤のごみ溜めのような地質になっている、という説明もあり、改めて南アの地質的な脆さを意識させられる話でもあった。高原氏は労働組合の立場からリニアを推進するJR東海の経営上の問題点を指摘し、その中で、リニアの技術的問題、経済性などに対する経営側の説明責任の問題に触れ、その経営姿勢に強く疑問を投げかけた。

 参加者とパネラーの質疑応答のあと、最後に集会宣言が参加者一同で了承された。宣言ではリニアと原発とのつながりに言及し、福島原発の事故に際しての緊急の要求として宣言されている。リニアは原発とともに巨大な科学技術であるが、安全神話や経済的な破たんなど双方がかかえる問題の共通性が宣言を通じて確認された。
 以下は、その宣言文です。



◎「リニア中央新幹線と浜岡原発運転の中止を求める集会宣言―福島原発の事故に際して緊急に宣言する」(3,27)


◎(本シンポジウムにみどり・山梨から7名参加)

 
 

2.27 □    リニア学習会、飯田で開催
               

            2月27日(日)、「飯田リニアを考える会」(片桐晴夫代表)が主催する学習会が開かれ、約150名が参加した。
            はじめにリニア・市民ネット代表で慶応大学教授川村晃生氏が、「リニアの原罪ー速いことは良いことか」と題する
           講演を行い、急速に進展する文明の極地にリニアを位置付け、速くなることによる負の側面を、夏目漱石などの文学
           者を引きながら詳しく論じた。そして文明の発展をベースにした経済成長のもたらすマイナス面を、人間の幸福や自然
           環境の破壊という観点から述べた。
            次に地質学者の松島信幸氏が、トンネル開口部にあたる大鹿村一帯の地盤の脆さを指摘し、雨による土砂崩れへ
           の懸念を示したあと、赤石山脈一帯には中央構造線をはじめとしたたくさんの断層帯があり、トンネルを開けることが
           技術的には可能であっても、常に危険性を抱えていること、また廃土の処理による別の自然破壊が発生することなど
           を警告した。
            質疑も活発に行われ、電磁波の危険性やJR東海の経営状況を危惧する声などが相次いだ。


        

                                             2.27 飯田市 丸山公民館



2.6 □    中津川市でリニアシンポジウムを開催、142名が集まる

            2月6日、岐阜県中津川市のにぎわいプラザで、リニア中央新幹線をめぐってシンポジウムが開かれた。発言者は、
           橋山禮治郎氏(千葉商大大学院客員教授)、荻野晃也氏((電磁波環境研究所長)、中川鮮氏(前中津川市長)、高
           原順哉氏((JR東海労働組合中央執行副委員長)の4名で、コーディネーターは川村晃生氏(リニア市民ネット代表
           )が勉めた。橋山氏はリニアという大規模事業が目的と方法において正しいかどうか、正しくなければ必ず失敗する
           、そのためには現在の検証では不十分であるとして、事業遂行の危険性をして指摘、荻野氏はリニアから発生する
           電磁波の強さが想像以上のものであり、シールドによってどの程度軽減されるか、そのデータすら不明であると、電
           磁波の危険性を指摘した。また、高原氏は労働組合という立場から、リニアの開業がJR東海の経営を圧迫する可能
           性が高いとし、JR東海がほとんど情報を出して議論する姿勢を示さないことに不満を募らせた。
            中川氏は、市長時代は立場上リニアを推進する側に立たざる負えなかったことを述べた上で、飯田に駅ができるの
           であれば、直近の中津川に駅はできないし、不要であるとし、リニアによって中津川が発展するとは考えられず、身
           近な林業や農業によって町おこしをする方がよいことを主張した。
            会場からは、エネルギー需要量や電磁波といった技術上の問題や、ルート周辺には希少植物があるという環境上
           の問題が指摘され、3時間を超えるシンポジウムは白熱した議論が展開された。

           
 
                                                           
                                                       2.6中津川市 にぎわいプラザ




   
1月27日  「リニア中央新幹線を考える集い」~参議院議員会館
 
 1月27日の木曜日、参議院議員会館において「リニア中央新幹線を考える集い」が開かれた。みどり・山梨からは6名の会員が参加したが、広い101会議室はほぼ満席であった。 
 今回の集会は、交通政策審議会のリニア中央新幹線「中間とりまとめ」を受け、国会議員をはじめとする国政に関わる方々の参加を期待したものであった。しかし、国会が始まったばかりということもあり、議員ではなく秘書の方の出席が多かったようである。
 集会は、川村晃生氏(慶應大学教授、リニア・市民ネット代表)と橋山禮治郎氏(千葉商科大学大学院客員教授、アラバマ大学名誉教授)の対談によって進行した。「中間とりまとめ」に対す評価、問題点の指摘から始まり、リニア中央新幹線整備計画がかかえるさまざまな問題、例えば建設や経営についての「経済性」、在来線・新幹線との「ネットワーク性」、南アルプスの自然破壊や過剰なエネルギー消費など「環境とのバランス」の問題へと幅広い内容に踏み込んだ対談であった。
 交通政策審議会によって答申された「中間とりまとめ」はリニア中央新幹線整備の今後の方向性を示すためのものであるが、対談の中で川村は、その内容がリニアの負の部分への言及がなく、また示された方向性についても具体性が無い、現実を見ていないことなどを鋭く指摘した。他方で橋山は、公共性、公益性が高い鉄道事業の中で、リニア・プロジェクトは多くの深刻な問題を抱えており、冷静な事前評価、国民への十分な説明と合意形成の必要性、政府と国会に対しては百年の計に立った政策的判断が絶対に必要だということも強調された。また、橋山はリニアの技術的優位性(スピードなど)が崩れつつあることも対談の中で示唆した。
 対談後は対談者と参加者との間の質疑応答に移る。中には今後の運動のあり方について考えさせられる質問もあった。私たちの運動はローカルな場で、政治の場でどのような関係性をつくることができるのだろうか。
 とりあえずとは言え、今回の院内集会の取り組みが今後の政治の場での議論のきっかけになることを、集会を計画した実行委員会をはじめとする参加者の誰もが求めているということは一言付しておきたい。


<注記> ? 交通政策審議会の中央新幹線小委員会「中間とりまとめ」は国土交通省のwebサイトで閲覧可
        能。
     ? 橋山禮治郎氏『必要か、リニア新幹線』 岩波書店 2月3日発売(1785円) 是非お読みください。


         1.27院内集会


                                                            ページのTOPへ



11.7  

飯田市で初のリニア学習会開催
               
                                               
 11月7日(日)、長野県飯田市で初のリニア学習会が開かれ、約150名が参加、盛況を呈した。講師は橋山禮治郎氏(千葉商大大学院客員教授)、荻野晃也氏(元京都大学講師)、川村晃生(慶応大学教授)の三名。まず、橋山氏がリニアは決して快適なり物ではないこと、他の交通のネットワーク性に欠けること、経済的に見合わないことなどを指摘した上で、長野県民が利用する可能性はかなり少ないことを論じた。次に、荻野氏が、電磁波の一般論をおさらいした上で、電磁波の与える健康被害として、男性の精子の減少、女性に流産などの増加、脳への影響など具体的に指摘し、また、リニアの電磁波の安全性について、電磁波が安全と言えるのは0,1ミリガウス以下と考えるが、リニアは車両の電磁波を1000ミリガウスにすることすら難しいのではないか、早くデータを公開してほしいと述べた。また川村は、高速輸送ができれば地方が衰退することを群馬県の温泉地や長岡の例を引いて説明、現状の人口を維持している飯田市もリニアができれば人口が流失していく可能性があることを示唆した。また高速鉄道に限らず、文明の発達が必ずしも人間を幸福にはしないことを夏目漱石や本川達雄の議論を引用しながら述べた。
 休憩ののち、フロアーとの質疑応答に移った。三十前後の質問が寄せられたが、電磁波の学習が初めてだったとのことで、電波への不安が少なからず見られ、また経済性や環境への視点から否定的な意見が目立った。 
                                                    (文責 川村晃生)

   
11.3   みどり・山梨のメンバー5名が明野産廃処分場を見学

 11月3日の午後、みどり・山梨のメンバー5名が、遮水シートの破損による水質汚染を起こしている明野産廃処分場を見学し、実態を把握した。案内してくれたのは、同処分場問題対策協議会代表でみどいr・山梨のメンバーでもある篠原さんら4名。
 見学したのは処分場のモニタリング観測井戸や異常値を示した地点で、現場でアスベスト搬入時の模様や、地下水の流れる方向などにつき説明を受けた。地下水の汚染やアスベストの飛散などの状況を聞くにつけ、住民の不安はいかばかりと思われるが、いずれそれらが明野町のみにとどまるものでなくなることは火を見るより明らかである。
 また、この件に関し、県や事業団が住民に対して説明会を行なわないのは、余にも横暴で、県と住民との間で交わされた公害防止協定にも違反するものである。
 県は多くの住民の反対を押し切って、この処分場を建設したのであるから、特段の説明責任を果さねばならないはずであるが、知事も住民と会おうとしないし、環境整備課も面談して説明しないのは、あまりにも住民を無視したものである。このようなことはヨーロッパの政治では考えられないことで、山梨県政の非民主主義的な態度がよく示されている。なお、12月18日(土)に、明野町総合庁舎でこの問題を考える集会が開かれる予定である。
                                                   (文責 川村晃生)


                                                     ページのTOPへ



9.26 □ シンポジウム みんなで話そう 「リニアは必要か?」
 
 9月26日(日)、甲府市の男女共同参画推進センターぴゅあ総合で、リニア・市民ネット山梨の主催による、シンポジウム「リニアは必要か」が開かれた。
 シンポジウムに先立つ橋山禮治郎氏(千葉商科大学大学院客員教授)と川村晃生(リニア・市民ネット代表)との対談では、主に経済面からの検討がなされ、建設費5.1兆円の妥当性やリニア中央新幹線の経営上の収支問題が話し合われたが、いずれも不安な部分が多いことが明らかになった。とくに橋山氏は、債務の金利およそ4000億円や固定資産税が建設費の中に含まれているのかどうか疑問視されている。

 シンポジウムに入っての各発言者の内容は以下のとおりである。
○椎名慎太郎氏(山梨学院大学名誉教授)
 建設費5.1兆円は過少で、開発事業は始めてしまったらやめられないことを覚悟しなければならない。リニア中央新幹線は東海道新幹線の東海道ベルト地帯と違って、人口が少なすぎる(つまり需要が見込めない)。山梨は1時間に一本停車する程度で、甲府市南部の新駅という立地条件も悪すぎる。また、中央線の方が間引かれる可能性がある。南アルプスの自然破壊でも、残土、水脈、断層などの問題があり、国立公園の核心部分で法律上手をつけてはいけないところだ。
○舩木上次氏(「萌木の村」社長)
 山梨に駅はいらない。リーダーがリニアをどう使うのか描けていないし、新幹線や高速道路は終着駅以外は恩恵に欲さない(例外として掛川くらい)。山梨でリニアをうまく使いこなせないと、他人が入ってくる。清里もこれと同じで、地元の人がやっていけるわけではない。人間にとって幸せとは何かを考えないといけない。清里でも、開拓時代のように少し貧しくても夢をもって働いていた時代がいいのだ。ニュージーランドやコスタリカのように、小さな国でいいという哲学を持たなければだめだ。山梨の哲学においてリニアが必要かどうかを考えなければいけない。
○清水絹代氏(都留市議会議員)
 トンネルや大深度地下で、乗っても何の楽しみもないリニアを、夢の超特急としてパンフレットを作成し、当時の市長は諸手をあげて推進し、着工に向かっている。せまい日本、そんなに急いでどこへ行く、と思うのだが。5,6年前、試乗したことがあるがトンネルばかりで何ということもなかった。
 90年11月に実験線に着工して以来、大月市の簡易水道の枯渇や都留市の井戸枯れが目立った。また騒音問題としては、トンネルに入る時のどーんという風圧の音が公害として発生した。住民は電磁波が安全なら仕方がないという感じで、住民の中では話題にはなっていない。また、周辺自治体や自治会役員が一緒になって枝線の建設を要望する委員会というものを作っている。リニアの支線として河口湖のほうに引っ張ろうというものだ。地域振興には何の役にも立たず、見学センターにしても年間の収益が50万円にすぎないし、これも将来どうなるか分からない。

 これらの議論を受けて、橋山氏は次のように述べられた。
 リニアに対してこうした意見を聞いて心強い。リニアはただ速いというだけで、安全性や経済性が無視されている。本当に速いほうがいいと思っている人がどれだけいるのか。世の中にとって、リニアはマイナスではないか。スイスの57kmのトンネルも国民投票によって決められている。情報公開の上、山梨県民がどう考えるか、それによって決めるべきだ。強力な電磁波を発生させ、他の路線に入らないという交通ネットワーク上の問題点を持っている。

 以上のような違憲や議論のあとに、長野の方から「国交省の技術評価委員会が1時間で一万人を運ぶと言っているが、不可能な話だ」、また山梨の方から「エネルギー的には原発3~5基分が必要。環境より経済といった考え方が強いのでは」といった意見が出た。かた、飯田の方から「駅の設置のためカンパが始まっている」という情報もあった。なおJR東海労からも発言があり、リニアはJR東海の経営基盤を危うくするもので、リニア・市民ネットワークと連携しながら何としても中止させたいとの意見が示された。

 最後に橋山氏が、「リニアは世界でも見向きもされていない技術であり、高速というだけの利点で成功した例はない(コンコルド、スーパーライナー、トランスラピッド号)また、リニアは長距離でないとだめという自己矛盾を抱えている」と述べられた。
 総じてリニア中央新幹線構想の無理が、ますます百日のもとにさらけ出されていると感じた。
                                                    (文責 川村晃生)

(なお、9月27日付の山梨日日新聞と9月28日付けの朝日新聞に当日の様子を紹介する記事が掲載されています)


                                                    ページのTOPへ




8.8  □  リニア実験線ツアー
 8月8日の日曜日、リニア・市民ネットの山梨が主催する「リニア・実験線ツアー」にみどり・山梨から9名が参
加。他県からも34名が参加し、都留市のリニア見学センターの視察を皮切りに、上黒駒トンネル掘削現場、竹
居高架橋工事現場、南アルプストンネル試掘現場などを見学、17時30分ごろ、甲府駅で散会した。
                                            詳細はリニア・市民ネットに掲載


  
     竹居高架橋工事現場を見下ろす高台             南アルプストンネル掘削現場


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7.31 □ 甲府朝日通り夏祭りで農産物のフリーマーケット
 トマト、なす、じゃがいも、すいか、ぶどう、麦茶・・・会員やサポーター、友人たちが甲府や芦川で作った作物
で、もちろん無農薬・有機栽培、立ち寄る人も多く好評だった。夏の夕暮れ時、通りには手づくりのパンや菓子、
工芸品から衣服までさまざまな店が並び、大勢の通行客で賑わっていた。初めての出店で不安もあったが無
事に終えることができた。地域に定着した夏祭りのおかげかも?無農薬・有機栽培に関心がある方も多く、たく
さんの作物が完売となった。来年もさらに工夫して出店したいものです。また、今後につなげるために生産者の
仲間を広げたい、直売の回数を増やしたいなどの意見があった。


3.28 □ シンポジウム「リニア中央新幹線は必要か」~IN東京 北区
 シンポジウムには約180名が参加、、リニアについてのさまざまな観点からの発言に熱心に聞き入り、充実
した討論が行われた。「みどり・山梨」からは8名が参加、副代表の野沢が報告者を、代表の川村がコーディネ
ーターをつとめた。シンポジウムは内容的に充実していただけでなく、交流も新しく生まれ大成功であった。シ
ンポジウム終了後、集会宣言を提案し、リニア問題を国民的な議論の中で、方向性を決めていくべきこと、ま
た、リニアの抱える本質的な問題をいっそう鮮明にし、拙速な推進に歯止めをかけることが宣言された。
                                     ~詳細は機関紙「みんなのみどり」9号に掲載


   



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2.7  □
 「みどりの未来」第2回総会
 本年度(2010)の「みどりの未来」の総会は、2009年度の活動報告と会計の承認、2010年度の活動と方針の承認あと、2013参議院選挙への参可の可能性を討論した。また、本年8月に、「みどりの未来」の中心メンバーである渡辺さと子香川県議が香川県知事選挙に立候補することを表明、(本人は都合で出席できず、ビデオレターで参加)協力を依頼された。これに対して「みどりの未来」が全力でこれを支援することを決議した。なお、「みどりの未来のロゴマークとして、亀の図案が採用された。
 現在、「みどりの未来」は会員数が約300名だが、その増員をはかるための方法も議論された。多くの方々が参加されることを望みます。
1.23 □ 「みどり・山梨」総会
 本年度(2010)の総会では、活動方針として農業従事者と連携しながら、会員数を増やすことを目標にすることを決定した。地産地消をベースとして、生産者と消費者を結びつけるネットワークをつくりながら、「みどり・山梨」の活動を知ってもらうことがねらい。野沢副代表を座長に石原さん、森本さんたちがチームをつくり、具遺体的な活動を提案してもらうこととした。
 
<2009>
8.29 □ 総会・例会~甲府市長選

8.1~2□ リニア学習会~in長野大鹿村
 南アルプスを貫通するトンネルの長野側の坑道にあたる大鹿村で現地学習会がおこなわれた。「みどり・山梨」のほか、長野県その他の住民やJR東海の労組などの参加で大いに賑わった。初日は大鹿村の中央構造線博物館で同感学芸員河本和郎氏の講演「南アルプスの地質と成り立ち」を聞き、トンネルが地震や崩落などの極めて危険な位置に掘られようとしていることがよく理解できた。2日目は、リニアのトンネル試掘場と崩落地を2箇所、「伊那谷自然友の会」の松島信行氏の説明を聞きながら見て回った。2日間に亘り、トンネル発掘の危険性を痛感。


      



7.25 □ リニア講演会~in松本
 長野県松本市の勤労者福祉センターで「リニア・市民ネット長野」や「みどりネット信州」などが主催する市民学習会「リニア中央新幹線計画を考える」が開かれ、「みどり・山梨」から川村、野沢の2名が参加した。講師の橋山禮次郎明星大学教授は、同計画の根拠として挙げられる三つの事項

① すなわち東海道新幹線の輸送の限界
② 老朽化と東海大地震の際のバイパス能力
③ 大幅な時間短縮

のそれぞれについて根拠を挙げられながら疑念を呈された。
 またリニアが経済性、また環境対応性について不適当な交通手段であることを述べられ、それらをすべてクリアーするものでなければならないとされた。 とくに経済性においては、減価償却や支払利息など維持費の問題を重視しなければならないと言われたが、 実際に試算として維持費が純増分だけで4300億円に上ると聞くと、大変に負担の大きい計画であることが分る。 他に南アルプスのトンネル掘削の困難性やリニアを特定区間のみに入れることのメリットの不検証性など多くの問題点が指摘された。
 講演終了後、JR東海の労組から、計画反対の意志と連帯の挨拶があった。


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5.23 □ リニア勉強会甲府市総合市民会館 
3.8  □  リニアネットワーク準備会
2.7  □ リニア学習会 

1.11   「みどり・山梨」新年会
2008   
11.22  みどりの新団体「みどりの未来」の設立総会~兵庫県 「みどり・山梨」から窪田副代表が参加
10.26  笛吹市議選 野沢今朝幸氏当選 「みどり・山梨」としては地方議会選挙で初勝利

   

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みどり・山梨 活動レポート 
師走の甲府でビラ配り
講演会のレポート~全てが敗者に終わるリニアプロジェクト
ストップ・リニア!訴訟第3回口頭弁論報告
 みどり・山梨の代表交代について
 ストップ・リニア!訴訟第二回口頭弁論報告
リニア工事&初公判~講演と訴訟報告会
「ストップ・リニア訴訟!」を、こう戦う
ストップ・リニア!訴訟の提訴
南アルプスにトンネルを掘るの?市民集会
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 桑の木の剪定と立ち木トラスト
 戦争法案反対~集会とパレー
 リニア着工を許さない沿線住民の集会
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 緑の党結成
 7.29国会大包囲
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 原発いらない!3.11福島県民大集会に参加して
 山梨県民と放射能でつながるゆるやかなネットワーク
 フクシマの今と山梨~甲府で集会
 明野処分場の搬入再開で抗議集会
 明治公園~さようなら原発1000万人アクション
 甲府で脱原発デモ(9.11)
 自然と環境を守る全国交流会
 明野産廃処分場問題に4名が意見陳述
 緊急シンポジウム~「どうする原発?どうするリニア?」
 甲府市議会と山梨県議会に
 「国に原子力政策の転換を求める請願書」を提出
  甲府で脱原発デモ(6.11)
 「福島原発に関する緊急の要望書」の提出
 リニアシンポジウム~in名古屋(集会宣言)
 リニア学習会、飯田で開催
 「明野廃棄物処分場問題についての要望書」の提出
 リニア計画見直しについての要望書を提出
 中津川市でリニアシンポジウムを開催、142名が集まる
 リニア中央新幹線を考える集い~参議院議員会館 
<2010>
 リニア学習会~飯田 
 明野産廃処分場見学 
 シンポジウム みんなで話そう「リニアは必要か」 ~甲府 
 リニア実験線ツアー
 甲府朝日町通り夏祭りで農産物フリーマーケット 
 シンポジウム「リニア中央新幹線は必要か」~東京 
2009>
 リニア学習会旅行~大鹿村 
 リニア講演会~松本 
<2008>
 笛吹市議選 野沢今朝幸氏当選