「みどり・山梨」は環境・平和・人権・非核・住民自治等を活動目標として掲げています。
isijyuku.html へのリンク
 7月21日、衆議院が解散して、8月30日に投開票と決った。自公政権から民主政権へとほぼ確実に政権交代がなされるであろうと、マスコミ各紙は予測している。
 早い話が民主党の外交政策、対米政策が早くもゆらぎ始めているという。朝日新聞(7/24付)は、アメリカに配慮して、 これまで反対してきたインド洋での給油活動を当面容認すると報じている。これでは社民党の協力は得られまい。 言ってきたこととやろうとすることが違うというのでは、政党として全幅の信頼を得ることができるはずもない。 これから政権を担うのであれば、こうしたぶれは国民を失望させるだけである
 と、ここまで述べてくると、政権交代は少なくとも現状よりはましな状況を作り出すかもしれないと期待されてくる。しかしそうとも限らないのだ。 それは民主党という政党が寄り合い所帯で、一本シンの通った政策を作り上げることに困難を抱えているからだ。 しかも自民党の政策と似たり寄ったりのようなこともある。最近の脳死問題や水俣病問題の奇妙なる合意を見れば明らかだろう。 二つの政権の間には白と黒のような違いはなく、ただ灰色の濃淡が違うだけという部分も認めなくてはならない。
自公と民主を政策の上から比較すれば、明らかに民主の方が国民の目線に近い。
  ともかく日本に早く緑の党を発足させ、日本の政治に新しい政策を打ち出さなければ、決していい方向性は生まれない。 なぜなら自公も民主も、同じ価値観のコップの中で政権争いをしているのだから。私たちは早く新鮮な水の入ったコップを用意して、 この国の政治に痛めつけられている人と環境を蘇らせなければならない。
「みどり・山梨」代表 川村晃生
 ヨーロッパに目を転じてみよう。今年の6月上旬にEU各国で実施された欧州議会選挙で緑の勢力は躍進を見せている。 なかでもフランスでは、三位を争うと見られていた緑の党が二位の社会党と同数の議席を得たといい、また、フィンランド、 スウェーデン、その他の数カ国でも議席を積み増したり、新たに議席を獲得したと伝えられている。 もっとも投票率は43.1%と最低記録を更新したということだが。
ではかりに政権が交代した場合、日本の未来は明るい展望が開けるのだろうか。
 たとえば高校の授業料の無償化、後期高齢者医療制度の廃止、月7万円の最低保障年金の実現など、個々の政策においては支持されるものも少なくない。 中でも農家の個別所得保障などは、自給率の低迷に悩む日本の農業を活性化させていく上で、大きな力を果すかもしれない。 もっとも高速道路の原則無料化はいただけない。高速道路料金などは利用者負担を原則にすべきで、第一環境政策としても、 安易な自動車利用をすすめるような政策は時代に逆行するものだ。

トップ⇒ひとこと言わせて

09年衆議院選挙をめぐる個人的所感

  さてこうした状況の中で、いずれは国政の第3極を目指す私たち緑の勢力(核は「みどりの未来」がなるはずだ)はついに衆院選に関わることができなかった。 まことにもって残念だが、今は率直にその非力さを認めねばならない。
 また基本的に脱官僚を旗印とする方向性は大いに評価してよい。菅直人代表代行が厚生大臣であった時、薬害エイズ事件の真相を明るみに出した手腕は、 官僚のコントロールという点で評価に値するものだ。制度を一つ一つ変え、システムを一つ一つ整えていけば可能かもしれない、という点において、 私は期待している。 自公政権及び旧自民政権は官僚にオンブしていたような嫌いがある。国民は官僚を選べず、国会議員しか選べない。 だから国会議員が政治の主導権を握ってもらわねば困るのだ。